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東中国海ガス田「紛争」の経緯と解決方法
発信時間: 2009-01-13 | チャイナネット

3、日本側の報道によれば、08年7月上旬、日本の海上自衛隊のP3C哨戒機が天外天ガス田のリグ周辺海域で褐色の水の濁りを発見したという。その後、変色した海域面積は拡大し、海面に泡がかなり噴き出す状況も見られたということである。日本の防衛省は直ちにこの情報を外務省及び資源エネルギー庁など関連省庁に報告した。日本側は、中国側は08年7月にオイルパイプと探査手段を使って天外天ガス田のボーリングを開始し、作業時間は最短でも1カ月前後に達し、その後にオイルパイプを撤去してボーリングを終了し、石油と天然ガスの採掘を始めた、と分析している。仮に日本側が報道した状況が事実だとすれば、日本側がこうした状況を発見した時期は中日両国が合意した後の08年7月であり、日本側が当時、中国側が両国政府の天外天ガス田について達した現状維持の合意に違反したことを提起せず、むしろ5カ月も延ばした後の09年1月になって抗議したのはなぜか。当時の日本政府は、中国側による天外天ガス田の開発が双方の合意に違反したものだとは考えていなかった、と推測できることは明らかだ。

では、日本政府が結局、09年1月にこの問題に抗議したのはなぜなのか。筆者は、ある種の関連性が存在する以下の4つの要素があるのではないかと考える。

(1)日本政府のトップは、08年6月の中日双方の合意について、中国側が東中国海の資源の平和的開発と中日両国関係の大局という角度から考慮して大きな譲歩をしたことに深く理解を示したが、双方が合意した文書形式は「覚書」に過ぎず、公式の「条約」ではなく、そこには変化する可能性が存在している。そのため、日本側がこの種の「覚書」を「条約」に変えようと急いだことで、中国側に前言を取り消す余地がなくなってしまった。日本側のこうした抗議と申し入れは、条約調印をあせる一種の表れである。

(2)日本は08年の中日双方の「覚書」においてすでに獲得した東中国海の一部地区での共同開発による利益を踏まえ、引き続き中国側をけん制し、利益と共同開発の範囲を拡大して、より多くのメリットを手にしようと考えている。

(3)世論を利用して東中国海という敏感な地区における新たな問題、焦点を煽り立てることで、この問題で中国に対してイニシアチブを手に入れ、中国側に早期の条約調印を促そうとしていること。

(4)日本経済の低迷が深刻で、麻生内閣は内政問題で頭を悩まし、支持率が低下し続けているため、日本政府は中日間の矛盾を持ち出して国内のプレッシャーを和らげるようと、東中国海の問題を煽り立てることで、国民と世論の視線をそらそうとしている、と分析している中国側メディアもある。

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