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CRIキャスター:井村コーチが残した 「メッセージ」
発信時間: 2009-01-16 | チャイナネット

中日の相互理解の窓

「ありったけの技術を中国に伝授してくれた。素晴らしいコーチに恵まれ、幸せだった。双方の協力はとても楽しかった」。国家体育総局水球シンクロ部の俞麗部長は井村コーチをこう評価した。

一方、井村さんの北京での友人で、元ソフトボール中国代表チーム監督の李敏寛氏はこう語る。「苦労は一言も語らず、いつも微笑んで、明るい話しかしない。常に前向きの姿勢で、強い心を持ち続ける人だ」

井村さんが中国に残したものは、シンクロの技術や五輪のメダルだけでない。それ以上に、両国の人々に、相互理解の「窓」を開けたと私は思う。

北京のあるスポーツ愛好者はこう言う。「中国が強くなるのを穏やかな気持ちで見る事のできる日本人がいることを知った。私が今まで日本を見る目に偏りがあったようだ」

また北京在住のある日本人シンクロ愛好者も自分の気持ちの変化を素直に語った。「最初は、井村さんが中国に来るのに反対でした。しかし、その考えを知るのにつれ、納得しました。中国チームがメダルを取った瞬間、涙が出てしまいました」

井村さんは自分の中国代表ヘッドコーチ就任に反対する声に対し、こう反論する。「中国がとめどなく強くなるのでは、という恐怖心があるのではないでしょうか。むしろ中国が強くなれば、日本も負けずに強くなればよい。お互いに切磋琢磨して、さらに上を目指していけば良いのです」

これはスポーツに限ったことではない。すべての分野での中日交流に言えることではないか。井村さんはそれを分かりやすく説いたのだった。

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