北京週報記者 繆暁陽
日本貿易振興機構(ジェトロ)海外調査部主任調査研究員、江原規由氏
日本内閣府が16日発表した2008年10~12月期の実質国内総生産(GDP)の成長率は前期比-3.3%(年率-12.7%)と3四半期連続のマイナス成長となり、マイナス幅は第1次石油ショック時の74年1~3月期(前期比-3.4%、年率-13.1%)以来の大きさを記録した。2008年度の実質GDP成長率は-0.7%と、9年ぶりのマイナス成長となった。輸出や生産の動きを見ると、世界経済バブルの崩壊とともに日本経済が急速に縮小していることが読み取れる。日本経済の縮小と日中貿易への影響について、北京週報誌記者が日本貿易振興機構(ジェトロ)海外調査部主任調査研究員、江原規由氏に取材した。
――日本の2008年10~12月期の実質国内総生産(GDP)の成長率は年率-12.7%となりました。今回の世界的金融危機において、日本が米国、欧州をはるかに上回る2ケタのマイナス成長に落ち込んだのはなぜでしょうか?
近年未曾有な世界的な需要減に外需主導型の日本経済の調整が遅れていることが大きい。年率換算12.7%減で欧米を上回るマイナス成長ではあるが、①年間成長率が実際に12.7%減になるというわけではない、あくまで計算上の数値である。ただ、2009年はマイナス成長の可能性は否定できず、日本経済近年未曾有の事態に直面することになろう。②10月―12月期のマイナス成長は、タイムラグがあり欧米よりやや遅れて危機の影響が急激に日本経済に現れた結果と見られる。そのため、先行指標とも言える欧米経済が回復しておらず深刻化している状況下では、少なくとも、今年第一四半期、あるいは上半期までは、日本経済はかなり厳しい調整局面に立たされるであろう。その後については、欧米経済の動向によるところが大きいと思われるが、中国経済の動向が今後の日本経済の成長に大きく影響しそうである。
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