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知られることのなかった物語 井村さんが北京で講演② |
発信時間: 2009-03-03 | チャイナネット |
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シンクロは、水中での競技の前から戦いが始まっている。観客や審査員、競技場のスタッフに、選手たちのいいイメージを残すことがとても大切だ。井村さんは、この「愛想笑い、あいさつ、ありがとうを言う」で、中国チームは元気で勢いがあり、北京オリンピックでメダルを取るかもしれないという雰囲気を人々に印象付けることを目指した。 中国では愛想笑いという習慣がない。そのため愛想笑いを教えた時、選手たちはとても困ったという。しかし北京オリンピックが終わった後、選手たちもそれに慣れ、中国チームは明るく元気なチームになった。
たくさんのことを教えてくれた井村コーチ 中国の選手を教える時と日本の選手を教える時に違いはあるだろうか。「一緒です。本気でよくしてあげようとする気持ちは必ず通じますし、本気で相手を思う気持ちは、国や文化、言葉を越えます」 帰国する井村さんに、中国の選手たちは1枚のCDを贈った。井村さんにとって一生の宝物というこのCDには、選手たちの言葉が録音されていた。「先生はシンクロ以外のこともたくさん教えてくれました。強い精神力を持つこと、粘り強くがんばること、決してあきらめないこと、コーチから指摘されたら自分で原因を探し問題を解決すること、困難を前に尻込みしないこと、人との付き合い方など・・・。本当にたくさんのことを教えてくれ、本当に心から感謝しています」 こうした選手たちの言葉を聞いた井村さんは、自分の言いたかったことを選手は分かっていると知り、うれしくて涙が出た。「スポーツのゴールは、オリンピックのメダルを取ることだけではありません。よい人を作ることです」
中日のシンクロが世界に 中国のシンクロのレベルは日本より高いと井村さん。「日本はがんばって中国を抜けばいい。そして中国はまた日本を抜いて、アジア一、世界一になればいい。日本人と中国人はそれぞれ持っているものが違う。日本人は辛抱強くて集中力が高い。中国人は向上心が非常に強い。2つの国はお互いに学び交流を深めてほしい」と、中日のシンクロがアジアから世界へ飛び立つことを心から願っている。 「チャイナネット」2009年3月3日 |
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