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日本共同通信社記者が見たチベット
発信時間: 2009-03-04 | チャイナネット

朝日が昇り、青空が広がり始めると、布逹拉(ポタラ)宮は神聖に白く浮かび上がった--私がポタラ宮で日の出を眺めた時の、生涯忘れられない壮大な光景だ。チベット歴の新年が近づくにつれ、ポタラ宮の広場には遠方から訪れた巡礼者が集まり、磨き上げられた石畳の路上で祈りを捧げながら聖地へ少しずつ近づいていく。

 

2月10日、私は初めて記者として西蔵(チベット)入りした。寺院をはじめ、都市部の住宅地や農村などを訪れ、現地の官僚や一般の庶民、寺院の僧侶と接触し、まさにチベットのありのままを感じるいいチャンスだった。拉薩(ラサ)では、和やかな市街の雰囲気に引き込まれた。市場には多くの人が行き交い、買うほうも売るほうも活気に満ちていた。各寺院の前は長い行列ができ、街の治安はよかった。

 

山南地区でわたしは73歳になる老人に出くわした。その老人は50年前は農奴だったという。今の生活について、この「昔の農奴」は顔をほころばせ、「解放前は残酷な虐待を受けてきた。共産党のおかげで、今のようないい暮らしができるようになった」と語った。老人の住む村は克松村といい、チベット民主改革が最初に行われた村でもある。村の農家はどこも豊かで、ある農家は13軒もの家を建てていた。村の幹部は誇らしげに「民主改革がなければ、今の幸せな生活はないよ」と話してくれた。今年1月、西蔵自治区第9期人民代表大会第2回会議で、毎年3月28日を「チベット100万人農奴解放記念日」とする決議が通過した。中国は農奴制度を取り消すため、並大抵ではない努力を注いできた。その意義は言うまでもない。

「人民網日本語版」2009年3月4日

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