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相互に影響し合う日本の内政と外交の行方
発信時間: 2009-03-10 | チャイナネット

日米首脳会談に臨む麻生首相(前)は2月23日、米国メリーランド州アンドリュース空軍基地に到着した

さらに、麻生首相の活発な外交活動には恐らく、別の意味が一定程度あると見られる。つまり、米国新政権誕生にあたり、日米、日米中の関係のあり方を模索する狙いがあると考えられる。

 

麻生首相は日米同盟を一層強化し、日米の良好な関係を示すことで、国内の政局の安定化を図ろうとしたが、米国は自国の利益を考慮する姿勢を示し、日本にもある程度の満足感と安心感を与えた。例えば、ヒラリー・クリントン国務長官がアジア歴訪の最初の訪問国に日本を選び、オバマ大統領が就任後最初に迎える外国首脳として、麻生首相の訪米を要請した。だが、アナリストによると、中国が存在感を増す中で、米国のアジア政策は調整されることになるという。

 

郭主任は米国の姿勢について「これまで主に日米同盟に基づき、東アジアの安定化を図ってきたが、中国の台頭に伴い中国との関係を重視せざるを得なくなった」と話す。また、日本については「米国の姿勢の転換を考慮し、中国との関係を強化すると見られる。誰が首相になっても、中日の戦略的互恵関係に大きな変化は起こらないだろう。また、日本は自国の国力低下および中国の台頭に伴い、中国の発展を利用し実力を高めようとしている」と指摘する。一方、王主任は「オバマ政権も国際情勢の変化を意識し、同盟関係のほかに他の国、特に新興経済国との関係を発展させる意向を打ち出している」と話す。

 

実際、米国政府が麻生首相の顔を立てる形となったが、日本側には実質的な成果はほとんどなかった。例えば、釣魚島問題で、日本側は米国から再度「共同防衛」の確約を引き出したかったが、期待していた回答は得られなかったと見られる。呉副主任は「日米同盟は大きく後退することはないが、再び前進することもないだろう」と予測している。

「チャイナネット」2009年3月10日

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