「あなたもこれ一冊で、本当の北京通に。北京の楽しみ方伝授します」。東洋文化研究会編「北京探訪--知られざる歴史と今」が2月、日本の愛育社から出版された。北京をこよなく愛する作家や研究者ら30人がそれぞれの得意分野を担当し、北京の多様な魅力を一冊にまとめあげた。北京を訪れる人々の必携本となりそうだ。
執筆者の一人となったフリーライターの小林さゆりさんによると、同書の企画が立ち上がったのは07年春のこと。中国好きが集まって作った東洋文化研究会の発足20年を記念して、北京通のメンバーたちが、北京の歴史や文化、生活にまつわるとっておきの情報を紹介しようとプロジェクトをスタートさせた。
小林さんが担当したのは、現代中国のお笑い文化。中国漫才の「相声」や伝統芸能の「快板」などを笑いが生まれる現場からレポートした。竹の板でカスタネットのように調子を取りながら語る快板には自ら挑戦し、現地の愛好会にも足しげく通う。「中国的リズム感がない私はすでに落ちこぼれていますが、明るい音を聞くだけで元気になれる。中国でも今、お笑いはブーム。芸能の基礎といわれる快板で中国文化の今昔を学びたい。それまでは、あきらめずに頑張りますよ(笑)」
ガイドブックに載っていない北京の姿が見えてくる同書は、全国の書店で好評発売中。
「人民網日本語版」2009年4月1日 |