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南京大虐殺の生存者、日本の右翼から慰謝料獲得
発信時間: 2009-04-20 | チャイナネット

南京大虐殺の生き残りの夏淑琴さんの名誉毀損に対する賠償が勝訴

夏淑琴さん、日本の法廷で反論 南京大虐殺めぐり

南京大虐殺の生存者・夏淑琴さん渡日、裁判所で応訴

 

南京大虐殺の生存者、夏淑琴さんは16日、日本の右翼を名誉棄損で訴え、日本の最高裁判所(最高裁)での勝訴が確定した後、日本の弁護士団体を通じて455万7300円(人民元にして31万5000元)の損害賠償を受け取ったと報告した。

侵華日軍南京屠殺遇難同胞紀念館の朱成山館長はこれについて、夏さんの裁判が全面勝利したことになると述べた。夏さんは生きている間に勝訴し、損害賠償を受け取った唯一の南京大虐殺の生存者でもある。

日本の最高裁は今年2月5日、南京大虐殺の生存者である夏淑琴さんが、「南京大虐殺の徹底検証」の著者と出版社を相手に起こした名誉毀損訴訟裁判で、原告の訴えを認める最終判決を言い渡し、原告に対して400万円の損害賠償を支払うよう被告に命じた。

朱館長は、全面勝訴だけでも困難なのに、損害賠償を獲得するのは更に難しいことだとし、歴史を否定しようと企む日本の右翼分子を抑止するだけでなく、今後南京大虐殺の生存者の権利を守るための新たな道を開いたと述べた。

夏さんの裁判の道のりは長かった。1998年、亜細亜大学の東中野修道教授と自由史観のメンバー松村俊夫氏は「南京虐殺の徹底検証」を出版し、当時日本軍に7人の家族を殺害された夏さんを「ニセ証言者」だと中傷した。

2004年、中国法院(裁判所)は召喚状を出したが、東中野氏と松村氏の両被告と出版社は中国に出向いて応訴せず、答弁権を放棄し、訴訟に対してなんら反論しなかった。2006年8月23日、南京市玄武区法院は数多くの証拠を検証後、被告欠席のもと、被告に対し中日両国の主要紙上での謝罪と原告への損害賠償を言い渡した。

これに対し、東中野被告は東京裁判所で反訴を起こしたが、2006年6月30日に夏さんが日本の法廷に出廷すると突然訴訟を取り下げた。

2007年11月2日、日本の東京地方裁判所は日本の右翼が夏さんを反訴した裁判で、原告の訴えを認める判決を言い渡し、原告に対して400万円の損害賠償を支払うよう松村と東中野両被告に命じた。さらに昨年5月21日と今年2月5日、東京高等裁判所と日本の最高裁はいずれも1審判決を支持する判決を言い渡した。

南京大虐殺の起きた1937年12月13日、夏さんは家族9人のうち7人を旧日本軍に殺害された。夏さんも3度にわたって刃物で切り付けられたが、4歳の妹・夏淑雲さんと幸いにも生き延びることができた。

「人民網日本語版」2009年4月20日

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