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評論:日本人、小柄な体格を国家的取り組みで向上
発信時間: 2009-05-15 | チャイナネット

国土の面から見ても、日本は狭小で、その構成が明治時代以降ほとんど変化していないことから、広大な国土を持つ中国に比べれば依然として小さな国といえる。ただし、身長については、清朝末期に日本の成人男性は中国人よりも身長が10センチ低かったため、小柄な日本人という表現は間違いではなかったが、現在では中国人よりも1センチ高いことから、小柄と呼ぶのは適当ではなくなっている。

 

日本は明治時代以降、スポーツの普及と健康増進を国家的な取り組みとして重視してきた。こうした日本の姿勢を筆者は自身の体験で強く実感することができた。筆者の娘は小学3年の時家族とともにトロントから日本に移り、小学4年から中学卒業まで7年間、現地校に通った。その7年間、学校や地域のバスケットボールやバレーボールチームに入り、隔日の練習に参加し、様々な試合にもたびたび出場した。その結果、娘の身長は急激に伸び170センチに達し、母親を大きく上回るどころか、筆者と肩を並べるまでになった。娘の身長の伸びがスポーツに大きく関係していることは間違いない。

 

また、筆者自身は6、7年間、名古屋、つくば、大阪と日本の3大都市圏で生活したが、居住地近くのスポーツ施設だけはどの地域でも同じように利用できた。

 

ある報道によると、日本ではこのような公共施設の多くが赤字経営となっているが、各地方自治体の予算や助成金によって維持され、使用料収入は支出のごく一部を相殺するに過ぎないという。「日本が豊かな社会であるにもかかわらず、なぜこれらの施設は赤字経営に陥っているのか」という疑問が深まったため、筆者は数人の専門家に話を聞いた。

 

ある政治学者の説明によると、日本の地方自治体のトップは公共施設の赤字経営を至極当然だと考えている。なぜなら、老人がプールに通い健康増進に努めれば、病院での受診回数が減るので、国民健康保険から資金を回し公共施設の支出を補うことが可能になるからだという。かつて楚の国王が弓を失くした時語った「楚人が弓を失くして、他の楚人がこれを拾って得るのだ。探す必要はない」という言葉のように、資金が効率的に循環していることに気づいた。

 

最後に笑い話を1つ紹介。日本の老人が病院や診療所に喜んで通う背景には、老人の診察料が安く、待合室に多くの老人が集まるため、様々な健康や運動などの情報を交換ができるという状況がある。医療機関を社交の場と考えている老人も少なくない。

 

これは名古屋のある大学の研究者が教えてくれた話だ。老人Aさんは毎日通院し他の老人たちと会っていたが、ある日顔を見せなくなった。老人Bさんが心配して「誰か理由を知っているか」と尋ねると、Aさんと同じ町内に住む老人Cさんが「Aさんは病気になった」と言った。Aさんは本当に病気にかかり家で寝ているので、病院に来られなくなったという落ちになっている。

「チャイナネット」 2009年5月15日

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