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中日友好の民間大使・笹川陽平氏が訪中
発信時間: 2009-06-12 | チャイナネット

さらに21世紀を迎え、これまでの通り中国の社会発展を支援しつつ、さらに新たな課題として、中日間の安全保障分野での人的交流促進と、歴史認識問題の緩和にも取り組んでいる。

中国政府のNPO管理部門とNPOスタッフを対象としてNPO評価研修を行う事業。第三者機関によるNPO評価を推進することで、NPOの発展に有効な制度環境の整備を目指している。写真は2007年8月に山東省青島市で開催したNPO評価研修の様子

日中両国の若手歴史研究者による歴史認識問題の整理作業をすすめ、英語圏への情報発信を行う日中若手歴史研究者会議。写真は2008年4月に笹川平和財団(東京)で開催した対話会議の様子



以上のように、設立から現在まで、同基金は一貫して中日両国間に存在する諸問題に取り組んできた。刻々と移り変わる時代環境の変化の中で、常に問題の所在を明確に意識し、その対策を実践することに力を尽くしてきた。

なによりも、人こそが両国間の協力関係を維持促進する要である。同基金はこの信念のもとに、人材育成と相互理解を図り、さらに、世界の中での日中関係も視野に入れて、社会提言と世界発信を心がけてきた。その事業費総額は2007年度までで約24億円、参加者数は延べで日本人5677人、中国人1万1727人に及ぶ。

笹川杯日本知識クイズ大会。日中関係の将来を担う中国の若者の日本理解の促進と日本語学習意欲の高揚を目的として、中国の大学で日本語を学ぶ学生を対象に2004年度から実施している事業である。2008年1月、第4回クイズ大会優勝者は日本に招聘された



今年6月7日から、笹川陽平氏をはじめとする代表団一行は北京の清華大学、中国人民外交学会、中国社会科学文献出版社、人民網(ネット)などと、直接交流を行った。交流現場で、筆者は笹川会長に会った。「理解を促し、人を育て、協力を重ね、未来を創る。今後もこの方針のもとに、笹川日中友好基金は未来志向型の事業を実施してまいります。お金をどのように使うのは大切です。単純に金儲けはもったいないことです。たとえば、環境問題、病気治療、そして中国人民の生活向上などに寄与したいと思います」と陽平会長は言った。

そして、「『人民中国』誌は中日友好の架け橋として、長年にわたり日本人に向けて中国の真の姿を紹介してきています。これから、『人民中国』と互いに交流を深めて、手を携えて協力しあうことを期待しております」と語った。(文=張哲 写真提供=笹川平和財団)

 

日中笹川医学奨学制度。日中笹川医学奨学金制度は、日中両国人民の医学分野における友好と協力および両国の医療の向上と相互理解を促進することを目的に、中国の医学・医療に携わる専門家を日本全国の大学・研究所等に招請する奨学金制度で、1987年に開始して以来20年間に延べ2,038名の研究者を招請しており、医学分野において最大規模の奨学金制度である。帰国した研究者は、中国各地の医療現場で活躍している。2007年1月 、太原で同学会学術交流会を開催

 聴覚障害者のための国際大学連合(PEN-International)。中国では天津理工大学の聾人工学院、北京連合大学、長春大学、中州大学の4大学がPEN-Internationalと呼ばれる世界の大学間ネットワークに加わり、聴覚障害者が大学で学ぶための情報通信技術を応用した教育環境の機材整備、教職員に対する聴覚障害教育研修、および教職員・学生の国際交流を米国、日本、ロシア、フィリピン、タイ、チェコの大学と行っている。2003年10月、陽平会長は天津理工大学聾人工学院鮑国東学院長とロチェエスター工科大学アルバート・シモン学長を訪問



中国のゲートボール発展支援事業。特に世界の愛好者の約半数、500万人を有する中国に対しては、ルールの統一・審判制度の確立や技術交流等の普及活動に継続的な支援を行っている。2000年に上海で第3回アジアゲートボール選手権大会(アジアゲートボール連合主催)が開催された。写真はアジアゲートボール選手権大会開会の様子



南水北調計画における生態環境調査。その実施による生態系への影響について、日本の環境問題専門家と中国の研究機関が共同で実態調査し、報告書を関係機関に配布している

農村リーダー育成。中国の農村振興のため、現地のNPOと協力し、最貧困省である貴州省で農家を育成する事業である

国際関係ネットワーキング。北京大学で国際関係論を学ぶ大学生を支援する事業



 

「人民中国インターネット版」より2009年6月11日

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