ホーム>>中日両国>>視点
稲盛和夫氏「不況は成長のチャンス」
発信時間: 2009-06-24 | チャイナネット

本誌記者 繆暁陽

京セラグループの創始者である稲盛和夫氏

日本の「経営の神様」と称えられる稲盛和夫氏が、不況は成長のチャンスだとの考えを示したのはなぜか。京セラグループがかつて、売上高が90%下がっても赤字にはならなかったという奇跡を起こしたのはなぜか。苦労して、2社の世界トップ500企業を成功裏に創立した稲盛和夫氏は、不景気への対処法について、どんなユニークで有効な対策を持っているのか。

 

これらの問いに関して6月9日、稲盛和夫氏が清華大学経済管理学院で「不況を突破する知恵」と題する講演を行い、中日両国の企業家たちが稲盛和夫氏の伝授した不況期の企業経営戦略を共に聞いた。

 

「不況を成長のチャンスにすべきだ」とする稲盛和夫氏は、「2009年、京セラグループは創業50周年を迎える。過去50年の間、京セラは2回の石油危機、円高危機、バブル経済などの深刻な不況に出遭った。しかし、毎回の不景気を経験した結果、京セラは発展し強くなった。不況は苦難と苦痛を意味しているが、企業が再度の飛躍を果たすためのステップになれる。そして、そのようにしなければならない。不況が深刻になるほど、明るく積極的な態度で臨み、全員が一致団結し、互いに磨き合い、研究し合い、衆知を集めて有益な意見を広く吸収し、不況の突破に全力を尽くすべきだ」と語った。

 

稲盛和夫氏は、「ふだんから高収益な企業経営体制を築いておくことが不況対応のカギだ。京セラはかつての不況期に、半年の間に売上高が90%下がったことがあるが、赤字にはならなかった。当時、京セラは独創的な技術を持ち、ほかにはない斬新な陶磁器製品を製造できたため、利潤率が30%に達したのだ。それで売上高が大幅に下落しても赤字にはならなかった」と述べた。

不景気への対処法について、稲盛和夫氏は以下の五つの対策を述べた。

1   2    


  関連記事
  同コラムの最新記事

· 日本の「海賊対処法」は海賊対策だけが目的か

· 中日経済力比較:「日本の優位点は?」専門家が分析

· 中日経済の実力差 専門家が分析

· 青島日本人会会長 青島での生活は日本より理想的

· ジェトロ青島事務所北条所長へのインタビュー