中国ビジネス界で注目を集める実業家の李嘉誠氏は、2009年度フォーブス世界長者番付の16位にランキングし、アジアで最も成功を収めている一人である。その李嘉誠氏が北京に2002年11月、中国初の民間ビジネススクール長江商学院を創立した。この学院では、世界レベルの教授陣を招いたMBA、EMBA、EEなどの授業や、各分野で活躍する人たちを講師に様々なイベントが開催されている。

そうしたイベントの一つである日本語オープンレクチャーシリーズの第2弾が6月29日、中国に留学している朝日新聞社記者の倉重奈苗さんを囲んで行われた。

倉重さんは東京都出身で1997年に朝日新聞社に入社。2004年4月に東京本社に勤務するまでは、和歌山支局や岡山支局、大阪本社社会部などに赴任し、岡山県での衆議院選挙取材をきっかけに政治の分野でその力を発揮してきた。

2006年から2007年までの1年8カ月は北朝鮮問題を担当、その時に開催された6カ国協議の取材では16回も北京を訪れている。中日関係が緊密化するにつれて朝日新聞社も中国報道をさらに重視しており、倉重さんも中国語を学ぶために去年7月に北京大学にやって来た。

ミーティングでは、倉重さんが取材の時に感じた中国と実際に体験した中国との違いや、中日メディアの相違点、職業としてのジャーナリズム、新疆やチベットなどについて語り、それについて参加者が自由に話し合った。

また日本の首相たちの対中政策につい倉重さんは、｢中国の重要性を無視できないことが、日本の政治家の政治的な判断で、この1年、日中関係はとても安定している。日本は今後、アジアの隣国として中国とうまくやっていかなければならないと思う｣と述べた。

｢中国に滞在していたのは学生の身分だったので取材することができずとても残念だった。しかし帰国後は必ずチャンスを見つけて、記者としてまた中国を訪れたい｣。倉重さんは1年の留学を終えて間もなく帰国する。

｢チャイナネット｣　2009年7月2日