習近平国家副主席は東京で14日午後に鳩山由紀夫首相と会見し、双方は中日関係やその他の共に関心を持つ国際や地域の問題について深くて率直な意見交換を行い、幅広い共同認識に達した。（動画はこちらへ）

鳩山由紀夫首相と会見する習近平副主席

鳩山由紀夫首相と会見する習近平副主席

習近平副主席は鳩山首相に胡錦涛主席と温家宝総理の心のこもったあいさつと祝福の言葉を伝え、次のように述べた。

「中国と日本の国交が正常化したこの37年間、両国関係は未曾有の発展を遂げた。昨年5月の胡錦涛主席の日本公式訪問は成功裏に終わり、両国関係は新たな歴史の出発点に立ち、日本の新しい政府が今年9月に発足してからは、両国関係の良好なスタートがいち早く実現した。中日関係の改善と発展は双方に重要な利益をもたらし、アジアや世界の平和、安定、繁栄も促進した」

「中国政府と指導者は、中日関係を外交戦略全局の重要な位置に置き、中日友好の政策を堅持する。今回の訪問では胡錦涛主席と温家宝総理が鳩山首相と達した重要な共同認識を基礎にし、両国戦略互恵関係の発展をより一層推進していく。台湾、チベット、新疆の問題は、中国の核心的利益や領土主権の保全に関わるもので、中日両国は友好的な隣国として、双方の核心利益と重要な関心事を互いに尊重するべきである。歴史問題で双方は、『歴史を鑑にし、未来に向かう』ということを堅持しなければならない。この問題について首相が明確な立場を持っていることに私たちは賞賛を表す」

「中日両国は互いに主要な経済貿易パートナーであり、中国側は日本側と国際金融危機の対応の面で協力し、政策対話と協調を強化していきたい。また金融危機が双方の経済貿易協力に与えた深刻な衝撃に直面し、双方はルートを広げ、潜在力を掘り起こし、双方の貿易や投資の安定した成長を回復しなければならない。その他にも双方は、金融危機時代の世界経済の流れに着目し、持続可能な発展の協力を大いに展開して、エネルギー、環境、エコ、低炭素、循環経済、ハイテク技術での協力を今後の発展経済貿易関係の重点にする必要がある。中国はCOP15の成功を期待し、各国の指導者が十分に智恵を発揮して共に努力し会議を成功させると信じている。中国は日本とともに、引き続き積極的で建設的な役割を果たしていきたい」

「アジア一体化のプロセスが加速している。鳩山首相が東アジア共同体の構想を打ち出したが、これは中日両国を含めたこの地域各国の共同目標であり、中国側はこれに対して賞賛を表す。中日両国はアジアの主要な大国として対話と交流を強化し、アジア協力のプロセス、特に東アジア一体化のプロセスの中で協力を強め、相互補完してウィンウィンを実現し、アジア協力の促進に重要な引率作用を発揮して、アジアの平和と発展にさらに大きな貢献をしなければならない」

鳩山首相は胡錦涛主席と温家宝総理からの心からのあいさつと祝福に感謝の意を表し、習副主席の訪問を非常に歓迎した。そして鳩山首相は、9月に首相になってからは胡錦涛主席や温家宝総理と何回も会見し、今回、習副主席の訪問を迎えることができたことは、日中関係の未来の発展にとって重要な意義があると述べ、日本は歴史を正視する勇気を持ち、こうした基礎の上で日中は未来の関係に向けて発展する必要があり、日本はアジアの一員として中国などのアジア各国といっそう親しい関係を築き、友愛の精神を基礎に、東アジア共同体を建設していきたいと述べた。

またアジア諸国が相互信頼や協力を強化することは、アジアや世界にとって重要な意義があり、日本側は中国側と共に努力し、日中戦略互恵関係が前に進んで発展することを推し進めて、省エネや環境保護、気候変動などの分野で協力したいと語り、台湾問題で日本は中国側の立場を尊重し、チベット問題は中国の内政だと重ねて言明した。

会見後には首相公邸では鳩山首相主催による習近平副主席の歓迎パーティが開かれ、日本の各界代表300人余りが出席した。

習近平副主席はこの日の午後、横路孝弘衆議院議長や日中友好七団体の責任者、華僑界の代表の案内で、東京に作られた「中国文化センター」の開所式に出席し、中国美術館所蔵の絵画展を見学した。

「チャイナネット」 2009年12月15日