北京時間22日未明3時、北京からロンドンに向かうCA937機である女性が突然ショック状態になり、人事不省に陥った。一刻を争う状況で、機内放送で救助を求める放送が行われた。
この女性は日本から来ていた南本喜久枝さん。乗務員が彼女を見たときは、顔面蒼白で硬く目をつぶり、ショック状態に陥っていた。彼女の夫はそばで慌てて彼女の顔を叩いて目を覚まさせようとしていた。乗務員はすぐにこのことをパーサーに報告、放送で救助を求めた。異なる国籍の乗客が何かできないかと集まっていたが、救急措置の知識のある人はおらずなすすべがなかった。
この女性と同じエコノミークラスの前方にいたロンドン五輪の中国射撃選手隊と陸上選手隊も次々と救助の輪の中に入ってきた。陸上隊帯同の医師である周海強さんは乗務員に自分は医師であり、彼女を救えるかもしれないと声をかけた。
周海強医師は日本語もわかったので、患者の夫と情報交換をしてだいたいの状況を把握し、直ぐに救急措置を施した。周医師が女性の身体を水平にし、つぼを押したり、こめかみをもんだりしたところ、彼女は徐々に感覚を戻してきた。女性の血圧は低く測定不能なほどで、血糖値もかなり低かった。「血圧が低く、心拍が弱くなって大脳が酸欠になってショック状態を引き起こしたのでしょう。もう少し遅ければ、どうなっていたかわかりません。」と周医師は取材に対し当時の状況を話した。
30分程度の救急措置と観察を経て、ショック状態にあった女性は徐々に回復し、心拍も平常に戻った。夫と共になんども感謝していた。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2012年7月24日