蒋豊
日本のOLは上品で、恭しくしとやかな振る舞いを見せる。しかし今や、聡明な淑女であった「大和撫子」が、急に凶暴な「肉食女子」になってしまった。その原因を探るためには、日本人女性の社会における地位と役割まで遡る必要がある。
些細な行き違いにより口論が始まり、ついには手を出してのケンカに発展し、相手の服を引き裂き取っ組み合いになった。その場に居合わせた同僚も両者をなだめることができず、駆けつけた上司も暴言を浴びせられた。
この騒ぎは、山形県天童市の市役所で起きた。当事者は、40代の女性職員2名だった。天童市は8月中旬、事務所の風紀を乱したことを理由に、同2名に停職6ヶ月の懲戒処分を言い渡した。
周知の通り、日本人女性の社会的地位は低い。日本の伝統的な家族制度において、女性は「家では父に従い、嫁いでからは夫に従い、夫が亡くなってからは子に従う」こととされている。日本が第二次世界大戦後に新たな法律を制定し、女性の権益を保護する内容を盛り込むまで、この状態は続けられた。
現在、日本人女性の教育水準が向上し、各業界において自らの価値を証明している。しかし「男尊女卑」の状況が、根本的に変化したわけではない。
日本人男性は、退勤後に居酒屋で深夜まで飲み、酔いつぶれて帰宅することができるが、女性は社会的責任の他に家事まで負担しなければならない。これは、家事と仕事を双肩に担っている状態だ。日本の職場では競争が激しく、サービス残業は当たり前だ。女性が費やす労力、そこから生じる心理的なストレスは、想像に難くない。
日本の企業文化は、女性を十分に重視していない。世界500強企業における女性役員の比率は平均13.5%に達するが、日本の上場企業の場合この比率が1%をわずか上回るのみである。
日本企業の97%は、「積極的な女性起用は重要だ」と認めているが、女性を役員に抜擢する企業は稀だ。人数が最も多い課長クラスでも、女性の比率は約5%のみである。日本のOLは仕事と家庭のために多くを犠牲にしているが、それに対する見返りやいたわりが得られず、不満を抱えている。
豪快でおおらかな男性と比べ、女性は細やかで、感性が鋭く、心の脆さを見せることがある。女性は何かあるとそれにこだわり、いつまでも忘れられず、理非曲直を明らかにしたがる。同僚の間で意見の衝突があるのは当たり前で、日本人男性ならば退勤後に一杯やり、仕事における対立を忘れることができる。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2012年8月29日
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