ネット右翼の起源を探るためには、日本のネット社会の始まりまで遡る必要がある。日本は敗戦後も世論を管理し、国民の自由な発言を認めてこなかった。1995年以降、ネットが日本で急速に普及すると、さまざまな不満がさながら洪水のように、伝統メディアという脆い堤防に押し寄せた。21世紀に突入し、SNSが気の合うネットユーザーたちを集合させ、彼らの力を高めた。ネット右翼はこの時期に誕生した。
大阪大学の報告書によると、ネット右翼の多くは低・中所得者層とされている。ネット右翼のうち、年間所得が400万円以下の比率は32%、400−800万円は35%、800万円以上は29%のみで、それを上回る高所得者は少ない。彼らは富豪ではないが、安定した収入により自分を養い、「右翼活動」に従事することができる。
現在、日本最大のネット右翼団体は「在日特権を許さない市民の会」(在特会)となっている。1万1000人以上に達する在特会の会員は、毎日ネット上の掲示板を支配している。彼らはかつて「韓国製品不買運動」を起こし、韓国と業務関係を持つ日本企業も不買対象とされた。