上海の観光客と乗組員約2200人がイタリアの大型客船コスタ・ビクトリア号に乗船し、日本の熊本県八代港に到着、現地で開催された花火大会を鑑賞した。観光客は日本の人々から大いに歓迎を受け、地元の旅行業者はこれが日中の緊張関係を緩和するきっかけになればと語った。22日付の環球時報が伝えた。
しかし、この観光が中国の国民感情を刺激することになった。一部のネットユーザーが日本に行った観光客に対し罵倒を飛ばし、上海に対する地域的な攻撃まで出てきた。彼らからすれば、この時期に日本に旅行に出かけることは大逆無道であり、極悪の罪に相当するというのだ。
日本に旅行することは何の「罪」でもなく、どこへ旅行するかは個人の権利である上、日本は禁止された観光地でもない。それは合法的行為で、他人が干渉する権利はない。日本が「釣魚島を国有化」して以来、中日間は対立しているが、それは中国も望んでいない。もし本当に日本の旅行業者が言うように、旅行が両国の「緊張関係を緩和するきっかけ」になれば、両国の経済発展につながり、中国にもメリットがある。
友好協力は片思いではできないし、一方的に強制することでもない。日本が友好にまったく目もくれず、勝手に調和を乱すなら、対立は不可避であり、あらゆる必要な手段を選択できる。しかし平和的友好のチャンスは逃してはならない。日本が中国人観光客を歓迎した態度をみると、民間には友好交流の願いが存在し、交流による互恵を望んでいる。事実、こうした民間の願いはさまざまな形で体現されている。中国に対する「摩擦」の多くは一部の日本の右翼政治家によって作り出されたものだ。