人を単純に右派と左派に分けるならば、日本社会の天秤は右側に傾いている。これは現実社会のみならず、ネット社会でも目にすることができる。全体的に見て、2ちゃんねる等の掲示板の内容を見ると、右派の保守的な書き込みが圧倒的多数を占めている。左派は海底に深く沈められた蛸壺のようで、孤軍奮闘するが協力し合うことがなく、散り散りになっていた。
しかしこの状況に静かな変化が生じている。ソーシャルネットワーキングサービス(SNS)の出現により、日本の左派は新たに活路を見出したのだ。SNS等の媒体を介して、左派にも団結と進化が見られている。
これには二つの事実がある。まず、SNSが2009年より日本社会で注目を集め、社会行為を左右しうる影響力を持った。
次に、SNS時代のネットは、10数年前の2ちゃんねる時代と比較して、多少は健康的・健全的だと言える。伝統的な掲示板時代の悪意ある中傷、個人情報特定等の程度は、現在のSNSの比ではない。また「バカ」や「暇人」がフォロワーになることは非常に少なく、彼らの影響力は無視できる程度だ。
日本のような先進国においても、ネットが発展してからまだ20年も経たない。右派にせよ左派にせよ、ネットユーザーらはいずれも「新人」と言える。いかにネットユーザーのネットに対する理解と使用技術を高めるか、これは日本社会の当面の急務だ。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2012年10月26日