東京都知事の石原慎太郎は25日午後に緊急記者会見を開き、都知事を辞任して自らを党首とする新党を結成する考えを表明。その後、中村明彦・都議会議長に辞表を提出した。石原は、たちあがれ日本の平沼赳夫党首らと新党を結成すると表明した。新党は橋下徹・大阪市長が党首を務める「日本維新の会」と協力するという。
石原慎太郎は25日夜、たちあがれ日本の会議に出席し、平沼赳夫氏らに新党結成の考えを正式に伝えた。平沼氏は会議後、たちあがれ日本を解散し、早ければ11月上旬にも石原をトップとする新党を結成すると報道陣に語った。社会民主党の福島瑞穂党首はこれについて「去年都知事選を行ったばかりなのに、途中で辞任するのは極めて無責任。憲法改正のような歴史の潮流に逆らう行為が民衆から支持されることは全くあり得ない」と述べた。
■石原が日中関係を悪化させた
日本経団連の米倉弘昌会長は25日、石原慎太郎が新党を結成して国政に復帰しようとしていることについて、釣魚島(日本名・尖閣諸島)で日中関係が悪化している時であり、「具合が悪い」と指摘。さらに任期中の辞任という石原慎太郎の決定について「まさか都政よりも新党結成の方が重要なのか?」と疑問を呈した。