1990年代末、中国はロシアから4隻のソヴレメンヌイ級駆逐艦を購入し、そのすべてを東中国海艦隊に配備した。軍事専門家の張召忠氏は北京電視台の番組「軍情解碼」に出演した際に、「日本は機密情報を探りだすため、中国のソヴレメンヌイ級駆逐艦を日本に招こうと躍起になった」と語った。
中国海軍には現在、4隻のソヴレメンヌイ級駆逐艦が配備されている。そのうち「136杭州艦」、「137福州艦」は956E型、「138泰州艦」、「139寧波艦」は956EM型で、改善された点は次の通り。
・防空ミサイルおよび射程距離の長い対艦ミサイル。
・艦尾の130ミリ連装機関砲を取り払い、AK-630近距離砲の代わりに「カシュタン」近距離防衛システムを採用。
・中央部のヘリ格納庫の改善。
今後一定期間内に、ソヴレメンヌイ級駆逐艦は中国海軍主力戦艦の役割を演じるだろう。
日本はかつて、中国のミサイル駆逐艦を日本に何度も招待していた。読売新聞が2006年12月に掲載した記事によると、第7回中日防衛安全交渉が東京で終了した当時、両国の軍艦の相互訪問に関する内容がほぼ確定され、中国の艦艇が2007年に日本訪問を実現する見通しとなった。しかし当時の防衛庁は中国に対して、東中国艦隊のソヴレメンヌイ級駆逐艦、もしくは南中国艦隊の「中華神盾級」の170号艦を、佐世保や横須賀などの日米共用の軍港に招待することを提案した。日本の防衛問題専門家の平村芳雄氏は、「中国が対空母能力を持つ危険な戦艦を派遣すれば、日本の自衛隊および保守勢力は、中国が日本に対して戦略的行動をとる意図を持たないことを信じるだろう。日本の懸念を解消するばめにはこうするしかなく、これが実現されなければ大きな意義はない」と語った。