安倍首相の言論に不安
――安倍首相が安保法案を強硬に推し進め、日本を戦争の縁に追いやっているとお考えですか。
私は議員でも政治家でもなく、一人の普通の庶民にすぎません。私は日本が戦争に巻き込まれず、日本が平和を保てることを願うだけです。安倍首相には日本を戦争に巻き込んでほしくないと思いますが、安倍首相の言論には本当に不安を感じます。
日本はその歴史において、中国を確かに侵略しました。私のような年齢の人間なら皆知っていることで、争いの余地はありません。日本の普通の人々は中国といつまでも友好を保つことを願っています。ですから私も年は取りましたが、様々な平和運動への参加を続け、平和を守り続けなければならないという考えを人々に伝えようとしています。
私は昔、中国の北京と上海へと招かれ、原爆体験を話しに行ったことがあります。北京では抗日戦争記念館というものを参観しましたが、心に大きな衝撃を受けた展示がありました。爆発で死んだ母親のそばに子どもがいて、まだお母さんのおっぱいをほしがって泣いている。この写真と模型を見た私は、つらくて歩くこともできなくなってしまいました。
私は第2次大戦の恐怖を味わった人間です。日本は70年前に戦争を発動し、アジアの人々に限りない災難をもたらし、日本の普通の民衆をも巻き添えにしました。
――家で原爆体験を話すことはありますか。
原爆被害の体験を娘にことさら話そうとしたことはありません。年を取ってからやっと、娘とそんなことも話すようにはなりました。娘は、お母さんが体験したことなのだから、自分も後の人々にそのことを伝えていくと言ってくれます。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2015年8月28日