元国連事務次長で「北京-東京フォーラム」日本側執行委員長を務める明石康氏は、長期にわたり中日友好事業と両国人民の交流と理解の促進、中国と関係構築に力を入れてきた。今回、中国国務院新聞弁公室元主任、中国人民大学新聞学院院長の趙啓正氏の招きに応じ、明石康氏は中国人民大学を訪問し、中日両国の学生と交流を行なった。
「中国の青年が歴史をよく理解している一方で、日本の青年は歴史の認識が足りないという矛盾がある。これらの青年が将来、国際政治舞台に立つ時、中日両国の政治関係はどのような局面になるか」という中国人民大学新聞学院の学生からの質問に対し、明石康氏は、「バランスの取れたするどい質問だと思う。歴史に関しては、関心を持ちすぎるということはないと思う。ただ、日本の学生が理解していないことは問題で、中国の学生と同じレベルまで地域の歴史を認識する必要があると思う。そのため、中日両国の青年に共通して音楽、アニメ、ドラマなどに関心を持つだけでなく、歴史の学習にも少し時間をかけるようにお願いしたい。また、最も重要なのは、歴史を見る時、自国の民族主義の本に限らず、できるだけ広い角度から客観的にこの歴史を考えてもらいたい」と答えた。
「現在の中日関係は決して良いとは言えない。私たち中日の青年にできることは何か」という日本人留学生からの質問に対し、趙啓正氏は「あなたのような中国語と日本語の両方がわかる優秀な学生の場合、できるだけ周りの中国学生と交流し、自分の本音を表現することが最も重要だと思う。青年は、多くの人と付き合い、多くの本を読むべきだ」と答えた。
最後に、明石康氏は、「習近平主席は中華民族の夢ということを言った、日本人には日本人の夢があると思う、しかし私たちができるだけ共通の夢をこれから見られるがよい。それが若い人たちの特権だと思う。」と述べた。
趙啓正氏は、「中日両国は隣国であり、どちらも引っ越することはできない。窓を開けて、隣人の笑顔を見て欲しい。なぜなら、笑顔は友好の象徴だからだ」と語った。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2015年10月27日