南京市档案館(公文書館)の職員は12月8日、同館が公開した「南京大屠殺案敵人罪行調査委員会」の文書の原本を見せてくれた。
南京大虐殺犠牲者国家追悼日を控え、同館は同日「南京大屠殺案敵人罪行調査委員会」の原本の15通の影印を公開した。これには死亡者の統計表、中国を侵略した日本軍の罪に関する統計表、出廷し証言した被害者の住所・氏名表、南京大虐殺の概要などの文書が含まれる。焼き殺し、強奪し殺害し、女性を強姦するといった、日本軍の典型的な罪が記録されている。被害者は一般市民、僧侶、学生など。これは日本軍が南京で起こした、非人道的な暴行に関する真実の記録だ。
東京の極東国際軍事裁判所、中国国防部戦犯裁判軍事法廷(南京軍事法廷)による日本人戦犯の裁判に協力するため、南京市臨時参議会は1946年6月に「南京大屠殺案敵人罪行調査委員会」を設立し、調査・統計作業を実施した。同委員会は1946年7-11月にかけて、日本軍の暴行に関する2784通の調査書を作成した。すべての文書は各級の審査を受け、戦犯の尋問の根拠となった。南京市档案館は館内で保管されている同委員会の文書の整理に取り組んでおり、原本を厳重に保管する。これらの資料は将来的に書籍化、ウェブサイトでの公開といった手段により、人々の研究と利用に供される。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2015年12月9日