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japanese.china.org.cn | 02. 02. 2016

「それでも私たちは中国と日本をを知る試み」 講演会が北京で開催  

タグ: 北京 中日 読書会 
 
在中国日本国大使館の山本恭司公使


北京日本人会と北京読書会、在中国日本大使館共催の「それでも私たちが中国と日本を知る試み~4つの出版プロジェクト報告」が1月31日、日本大使館で開催された。

『在中日本人108人:それでも私たちが中国に住む理由』の主要編者の1人で、横浜生まれの原口純子氏が、来場者にこの本の詳しい状況を紹介した。本書が出版されるとアマゾンの外交・国際部門の売上ランニングが1位になった。本書は2012年の秋に作成されたが、当時の日中関係は釣魚島問題で悪化していた頃で、多くの嫌中本が売られていた。そのような本の中に並べられた本書は、とりわけ存在感が際立っていたという。この本には在中生活を送る108名の日本人が紹介されている。俳優や建築家、留学生、コック、日本語講師、主婦たちが、自分の経歴を通じてそれぞれが中国に住む理由が語られている。

原口氏によると、出版してから多くの読者からの反響があったという。ある日本の学生から「中国に留学したいと思ったが、両親は反日感情を持つ中国は危険だからと心配し、反対していた。しかし本書を読んでから、両親も留学に賛成するようになった」といった旨の手紙が届いたり、赴任予定の駐在員からは「中国に行く前はすごく不安だったが、この本を読んで安心できるようになった」と言われたという。

本書が成功したことで、原口氏を含む編者たちは、在日中国人に関する本の出版を検討し始めた。そして「在日中国人33人:それでも私たちが日本を好きな理由」が出版された。本書は日本で生活する中国人について書かれている。主要な編者である趙海成氏は、来場者に向かって自分と日本との縁を語った。同氏は漫画を読んで日本に興味を持ち、大学では日本語を学び、日本に留学し、そして日本で仕事をしている。趙氏は、中国の人々と日本の人々が、この本を通じてさらに深い相互理解ができることを期待すると述べた。

また1980~90年代生まれを代表し、雑誌『知日』の編集長である蘇静氏も、若い編集者チームと共に本イベントに参加した。『知日』は中国国内で10万部以上を売る日本紹介雑誌だ。蘇氏は、同誌が創刊された理由は簡単で、自分自身が日本を理解したかったからと語る。「私は日本語ができないため、毎号出来上がるたびに私が最初の読者になる」。編集者の立場で統一的な指導ができないものの、常に読者の立場から考えている。日本を理解したい人々が本当に知りたいことは何なのか。興味のあるトピックは何なのか――。雑誌の発行数から見ると、「日本を理解したい」というニーズはとても大きいように見える。蘇氏が最初に予測した販売数は千冊だった。しかし現在は予測の10倍に膨らんでいる。

2011年に『知日』が創刊されてから、蘇氏とそのチームは常に日本を研究している。それにつれて、中国の若い世代の中国に対する理解が少ないことも分かった。そのため2015年11月に『知中』も創刊した。「中国に関する全てを採り上げ、中国の一番を探る」がスローガンだ。今後は英語版と日本語版の『知中』も出版し、海外の読者にも中国を理解してもらおうと考えている。

「中国網日本語版(チャイナネット)」2016年2月2日

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