日本の政界、再編の動きも

日本の政界、再編の動きも。

タグ:日本,国民,自民党,安倍内,支持率

発信時間:2017-08-22 13:24:37 | チャイナネット | 編集者にメールを送る

 日本では最近、安倍内閣の支持率が急落している。各紙・各局の世論調査によると、安倍内閣の支持率は一時30%を割り込み、不支持率が支持率を上回った。さらに安倍首相が総裁を務める自民党は、7月の東京都議選で歴史的な大敗を喫した。自民党が推薦する候補者も、仙台市長選挙で落選した。政権を長期運営してきた安倍内閣が、終わりにたどり着いたのではないかと疑う人が増えている。

 

 確かに安倍内閣にはかつての勢いがなく、受動的な「保守」の姿勢を見せている。しかし現時点で、安倍内閣の終わりを論じるのは時期尚早だろう。

 

 アベノミクスは予想された成果をあげなかった。多くの日本国民も福島原発事故後、原子力開発政策に強い恐れを抱いている。しかし日本国民は、現在の開発政策を変えることに期待していない。つまり最近の支持率急落は、国民が自民党の退陣を願っているというよりは、おごれる安倍内閣と自民党に灸をすえたと言える。国民にこのような態度をとらせた最大の原因は、日本政界の「頼りになる野党」の不在だ。

 

 さらに自民党内閣を潰せば、民進党を中心とする野党が連立政権を組み、民主党時代の悪夢の再演になると懸念する人も多い。多くの日本国民は同じ轍を踏もうとしておらず、野党を信じるくらいならば自民党に頼り続けるほうがいいと感じている。民進党の東京都議選での惨敗も、これを裏付けている。リベラルの中間路線を歩み、自民党に対抗できる政党もまだ誕生していない。日本では野党の勢力が弱く、民進党は解散の道に向かっているようだ。しかし新興勢力も台頭している。例えば東京の小池百合子都知事が率いる「都民ファーストの会」は、全国的な政党を生む可能性がある。

 

 安倍首相は内閣改造により、イメージを一新しようと思った。安倍首相は弁が立つ小野寺五典氏を防衛相に、林芳正氏を文科相に任命した。さらに安倍内閣を批判したことのある党内の「リベラル派」である河野太郎氏を外相に、野田聖子氏を総務相に起用し、支持率回復を目指した。さらに安倍首相は改憲問題を自民党に押し付け、さらに改憲の日程表があることを断固否定し、改憲批判の矛先をかわそうとしている。日本国民はこのような政策に慎重な姿勢を維持しているが、安倍内閣の支持率は確かに回復した。安倍政権は来年12月の衆院選まで持ちこたえることができそうだ。

 

 安倍政権が短期間内に崩壊することはないが、日本の政界には確かに再編の動向が見られる。日本国民は政界をより鋭く全面的に観察するようになっている。中国は日本国民の心の動きを把握し、契機を創り出し、中日の平和と協力の道を切り開くべきだ。(筆者:天児慧早稲田大学教授)


 「中国網日本語版(チャイナーネット)」 2017年8月22日


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