日本の造船メーカー、川崎重工業はプレスリリースで、海上自衛隊向けに建造したそうりゅう型ディーゼル攻撃潜水艦の10番艦が初進水したと発表した。軍事専門誌「ジェーンズ・ディフェンス・ウィークリー」(電子版)が7日に伝えた。
この全長84メートルの潜水艦は「しょうりゅう」(ペナントナンバーはSS510)と名付けられ、6日に川崎重工神戸工場で行われた式典で初進水した。同社が建造するそうりゅう型はこれが5隻目で、別の5隻は三菱重工業が製造。「しょうりゅう」は2015年3月に建造が始まり、2019年に正式に海上自衛隊に就役する見通しだ。
9番艦「せいりゅう」は2016年10月に初進水し、来年にも就役する見通し。
そうりゅう型の幅は9.1メートル、喫水は8.4メートルで、排水量は2947トン(水中排水量は4100トン)。そうりゅう型に搭載される川崎12V 25/25SB ディーゼル機関2基、川崎コッカムスV4-275Rスターリング機関4基はAIP(非大気依存)推進機関だ。水中の航行速度は最高20ノット、水上は最高12ノット。
そうりゅう型には533mm魚雷発射管が6門搭載されており、日本が開発した89式大型魚雷を覇者できる。また水上の標的に向け、UGM-84C「ハープーン」中距離対艦ミサイルを発射できる。またすべてに水中電子対抗発射装置2基が搭載されている。
海上自衛隊の現役そうりゅう型は計8隻で、最新の「せきりゅう」は今年3月に就役。最後となる12番艦の製造にかかる経費は、2016年度予算案に計上されている。
そうりゅう型のほか、海上自衛隊は現役のおやしお型攻撃潜水艦を11隻保有している。