戦略を調整する安倍氏、中国に探りを入れる

戦略を調整する安倍氏、中国に探りを入れる。

タグ:安倍 インド太平洋戦略 一帯一路

発信時間:2017-12-19 11:00:33 | チャイナネット | 編集者にメールを送る


 日本メディアは18日、日本の安倍晋三首相が中国けん制を目的とする「インド太平洋戦略」により中国の「一帯一路」(シルクロード経済ベルト、21世紀海上シルクロード)イニシアチブを支持し、さらにはこれを中日関係の新たな足がかりにする方針を固めたと伝えた。日本政府は中国に関係改善の政治的な姿勢を示し続けることで、中国首脳による訪日の地ならしをしようとしている。

 

 共同通信は18日、政府筋の話として「日本政府は複数の外交ルートを通じて中国に対し、日本のインド太平洋戦略の構想を伝えている。同戦略が中国を念頭に置くものではなく、インド洋・太平洋各国間の協力促進を目的とするものであり、かつ中国の一帯一路を支持するものであると説明することで、中国側に探りを入れている。安倍首相は長期的視野に立って日本の安全保障と経済的利益を考えた場合、中国との関係改善が急務だと判断した」と伝えた。今月4日に東京で開かれた中日両国経済界の会議において、安倍首相は「日本は自由で開かれたインド太平洋戦略のもと、一帯一路を唱える中国と力強く協力できる」と述べ、インド太平洋戦略と一帯一路を結びつける構想を示していた。

 

 日本経済新聞は「日本政府は一帯一路を中日関係改善の突破口とし、同時に中国に対してインド太平洋戦略が中国を念頭に置くものではないことを示す。インド太平洋戦略と一帯一路は地理的に大きく重なる。協力の方向として、両国は双方の企業に同地域で、インフラ整備や産業振興などに共同参画させる案を検討中だ」と伝えた。共同通信は「日本政府の公式の立場は、インド太平洋戦略は特定の国を念頭に置くものではない。しかし中国の海洋活動について、安倍政権は法の支配という観点でけん制を続ける。外務省と防衛省も、中国との経済協力に懸念を示している。これまでの政策との整合性のほか、政府内で対中戦略の足並みを揃えられるかも問題になる」と報じた。

 

 共同通信は「安倍政権は対中けん制政策を調整しようとしているが、これは中日間の国力の差の拡大、国際社会が中国包囲網を支持しないという基本的な現実を浮き彫りにしている。(日本が)苦境に陥る前に、協力を選択しなければならない。中国経済は高度成長中で、各国首脳はこの巨大な市場に進出するため、中国指導部と友好関係を構築しようと専念している」と伝えた。

 

 中国社会科学院日本研究所の盧昊副研究員は、環球時報に対して「日本の外交・安全政策の長期的な基本方針は日米同盟の強化だった。また地域内のいわゆる安全パートナーと広く連絡し、地域安全問題を焦点とし、海洋安全問題で中国を重点的にけん制してきた。いわゆるインド太平洋戦略は現時点で、軍事・安全さらには戦略的にその他の同盟国と協力するという内容であり、経済協力ではない。現状を見る限り、日本の中国への一方的な包囲・けん制には持続可能性がない。これは日本が中国との関係改善を求める、現実的な背景だ」と分析した。


 

「中国網日本語版(チャイナネット)」 2017年12月19日

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