注目される社会現象「精日」、いかに向き合うべきか

注目される社会現象「精日」、いかに向き合うべきか。

タグ:精日

発信時間:2018-05-15 16:18:54 | チャイナネット | 編集者にメールを送る


 「精日」とは、現代中国のネット上で頻繁に用いられている、ネガティブな用語だ。彼らは生理的にも社会関係的にも、自然及び法的意義の「日本人」とは実際のつながりを持たないが、精神的な自己認識で自らを日本人と定義している。


 精日という言葉は少なくともある程度は、日本の帝国主義時代の対外拡張と植民地支配における特殊な政策との間に緊密な関連性を持つ。すなわち文化的価値により占領地の人々を洗脳し、既存の文化から切り離し精神的に日本人にすることだ。日本は台湾で「皇民化」と呼ばれる活動により、文化的な侵略と洗脳に成功し、台湾人の政治的・文化的価値観を歪めた。これは今でも深い痕跡を残しており、時おり李登輝ら極端な人物により示され、人々の注意を集めている。


 今日の中国社会で精日という現象が注目されているのは、一部の行為が個人の趣味の範疇を外れ、かつ自ら共通の価値観を挑発する過激な方法であるためだ。ネットの空間を通じ、人々は精日行為が正常な社会の常識を直接脅かし、国と民族の価値観に揺さぶりをかけていることに容易に気づくはずだ。特に国益を判断する場合、これらの人物の行為は正常な解釈の枠組みを超越している。彼らが精神的に自分を日本人と定義していることを知らなければ、彼らの言行の動機を解釈することができない。


 精日とは、この文化が全面的に開放され、細分化された情報があふれる社会環境において、国と民族の明確な価値観の欠如により自己を見失うという回避すべき現象のことだ。


 政治レベルでは感情的にではなく理性的になり、操作可能なレッドラインを敷き、さらには立法により保証するべきだ。この行為を公共の場で禁止し、公共の空間や娯楽の空間への立ち入りを禁止する。また精日の行為が経済・社会的な影響力を得る環境に警戒が必要だ。


 精日という現象はさらに、教育システムが厳しい課題に直面していることを示している。これは社会的かつ系統的な取り組みだ。精日について、我々はあまりにもシンプルなレッテルを貼ることで、社会を引き裂くことを特に避けなければならない。焦りすぎてはならず、無関心であってもならない。また特に重要なのは、日本の文化と商品を好む正常な行為が理由もなく批判されるべきではないということであり、極端化することもあってはならない。(筆者・沈逸 復旦大学国際関係・公共事業学院准教授)



「中国網日本語版(チャイナネット)」2018年5月15日

TwitterFacebookを加えれば、チャイナネットと交流することができます。
中国網アプリをダウンロード

日本人フルタイムスタッフ募集    中国人編集者募集
「中国網日本語版(チャイナネット)」の記事の無断転用を禁じます。問い合わせはzy@china.org.cnまで