地震により重大な損失を被る北海道　今後も強い余震に要警戒

日本の北海道で6日未明にM6.7の地震が発生した。死者数は2人、行方不明者は38人、けが人は120人。

気象庁によると、北海道南部で6日午前3時8分にM6.7の地震が発生した。震源地は胆振地方中東部で、震源の深さは約37キロ。北海道、青森県、岩手県などで強い揺れが生じた。

北海道では余震が続いている。気象庁は津波警報を発令していないが、住民に予防措置を講じ、数日内に発生する強い余震に備えるよう促している。

北海道では120人以上のけが人が出ている。地震により地滑りが発生し、家屋を破壊し、数十人が足止めされている。警察庁によると、地滑りに見舞われた厚真町では32人の行方不明者が出ている。

厚真町の87歳の住民は共同通信に「地震で家が全壊した。こんな地震は初めてだ」と話した。

NHKが放送した室蘭市の映像は地震で大きく揺れ、照明が落ちた。札幌市役所で撮影された映像によると、道路に土砂が流れ、多くの自動車の半分が埋もれた。

地震により北海道全域で電力の供給が途絶え、約300万世帯で停電した。北海道電力によると、外部の停電を受け、泊原発が内部の非常用電源を使用し、3基の冷却を続けた。同日午後、同原発周辺の放射線量に異常はなかった。

交通網にも影響が生じている。札幌の新千歳空港は天井が陥没し、地面に水が溜まった。200便が欠航し、4万人の乗客の足に影響が出た。また新幹線などの鉄道も運休している。

安倍晋三首相は関係閣僚会議で、自衛隊4000人を北海道に派遣済みであり、さらに2万人を被災地に追加派遣すると表明した。

日本は世界で最も活動が活発な、環太平洋地震帯に位置する。世界のM6.0以上の地震のうち2割がこの地震帯で発生している。

2011年3月11日にM9.0の東日本大震災が特大の津波を引き起こし、2万人弱の死者を出した。地震と津波の二重の影響により、福島第一原発の大量の放射性物質が漏洩し、チェルノブイリ原発事故後で最悪の原発事故を引き起こした。

今年は関東大震災95周年だ。1923年9月1日、関東でM7.9の地震が発生し、14万人以上が死亡した。