中日韓車載電池メーカー、中国市場での投資を拡大

中日韓車載電池メーカー、中国市場での投資を拡大。

タグ:電池メーカー

発信時間:2018-12-26 15:11:27 | チャイナネット | 編集者にメールを送る


 『日本経済新聞』の12月25日の報道によると、中日韓の電池メーカーによる中国市場での競争が激化している。パナソニックは早くて2019年に車載電池の生産量を最大8割増やす。韓国のLG化学は2020年に南京市に工場を新設する計画。中国政府が純電気自動車などの新エネルギー車の規制を緩和し、外資導入、新エネ車の普及を促進する政策を打ち出したことから、各電池メーカーは攻勢を強めている。


 各メーカーが増産するリチウムイオン電池は、純電気自動車などの電気自動車のコアパーツである。中国は自動車メーカーに対し、政府指定企業の電池を搭載することで政府補助金を取得できると規定している。しかし、多くのメーカーが高品質の日韓製の電池を搭載したいと考えているため、この制度は揺らいでいる。


 さらに、環境問題が深刻化しているため、中国政府は政策をさらに緩和し、外資系自動車メーカーは2019年から中国で新会社や新工場を設立しやすくなる。それに伴い、日韓メーカの電池競争も激化している。新政策の実施、純電気自動車の需要急増予期により、純電気自動車を含む新エネ車の1~10月の販売台数は前年同期比91%増の72万6000台に達した。新エネ車が新車販売台数に占める比率は現在3%ほどだが、みずほ銀行は2030年には3割以上になると予想する。


 中国の新エネ車市場に目をつけるパナソニックは、中国唯一の車載電池工場に2本の生産ラインを増設する。同社は遼寧省大連市の工場の生産量を40~80%増やす計画。投資額は数百億円になり、現在の生産量は5GWh以下と見られている。同社は2019年夏の新生産ラインの稼働開始を目指す。同工場には現在2棟の建物があり、2棟分の土地も確保しており、注文拡大状況を見ながら生産量を増やしていくという。


 パナソニック大連工場が増産するのは四角形の電池で、純電気自動車をはじめとするハイブリッドカー(HV)とプラグイン式ハイブリッドカー(PHV)に使用される。米国のテスラに供給する筒形の電池とは異なる。


 韓国企業も投資の攻勢をかけている。LG化学は2020年までに南京市に工場を新設し、生産量は純電気自動車50万台分になる見通し。また、中国華友コバルトと合弁会社を設立し、電池のコアパーツである正極材を生産する計画もある。サムスンSDIは、江蘇省無錫市に車載電池工場を新設する方向で交渉を進めている。


 以前、中国の電池企業は政府補助金により急速に台頭したが、今後は積極的な投資を継続して日韓企業に対抗することになる。車載電池世界最大手の寧徳時代新能源科技(CATL)は、2020年までに車載電池の生産量を2017年の4倍以上の50GWhに増やす計画。BYDは2020年までに3000億円超を投資し、生産量を60GWh増やす。


 世界市場を見ると、企業間の競争はリチウムイオン電池のコアパーツ分野で拡大している。中国の星源材質科技は電池の隔膜を増産する。同社が50億元を投資して常州市に建設した新工場は一部の生産を開始した。2020年に全面稼働し、年産量は現在(2億立方メートル)の4倍になる見通し。市場シェア世界トップの旭化成と東レも増産を計画している。


 中国は2019年に新エネ車ポイント政策を開始する。設備投資にはリスクがあるものの、次世代電池の開発と供給量の拡大への持続的な投資は中国市場での生存条件になる。


「中国網日本語版(チャイナネット)」2018年12月26日

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