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japanese.china.org.cn |17. 06. 2019

中国日本史学会2019年年次総会 70年の研究成果と新時代の課題を議論

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 中国日本史学会、中国社会科学院―上海市人民政府上海研究院、復旦大学日本研究センター、上海日本研究交流センターなどが共催する「中国日本史学会2019年年次総会並びに新中国成立70年の日本史研究の成果及び新時代課題学術シンポジウム」が15日、上海市で開催された。


会議の現場(写真は主催者から提供)

 

 中国日本史学会の楊棟梁会長は開幕の挨拶で、「年次総会は新中国成立70年に渡る日本史研究の回顧と総括、新時代の日本史研究の理論・視角及び最先端の課題、人類運命共同体に基づく中日関係の進展をテーマとする。最先端の研究成果を発表し、学術を繁栄させ、現実に貢献することに期待する」と述べた。中国社会科学院―上海市人民政府共同設立の上海研究院の趙克斌常務副院長は発言の中で、「院・市共同設立のシンクタンクを代表し年次総会に出席できたことを幸運に思っている。上海研究院が中国の日本史研究の繁栄、次の中日関係の大局に貢献することに期待している」と述べた。


武寅氏による基調演説(写真は主催者から提供)

 

 中国社会科学院の武寅・元副院長は「新時代の日本史研究の理論・視角」と題した基調演説を行い、次のように指摘した。独自の学術理論の構築は、民族文化の復興と緊密に関連している。マクロな理論と視野は私たちがより深く全面的かつ正確に研究対象を把握する一助になり、一時的な現象により惑わされることがなくなる。例えば中日関係が悪化する時に懸念を募らせることはなくなり、関係改善の際にも盲目的に楽観しなくなる。新時代の中日関係の任務は重く道通しだ。私たちは使命感と責任感を持ち、実際に行動しなければならない。

 

 復旦大学「一帯一路」及びグローバル・ガバナンス研究院の黄仁偉常務副院長は、「5Gと一帯一路」と題した基調演説を行った。「中米両国はすでに戦略的競争の重要な時期に入っているが、私たちは戦略的な自信と不動心を持ち自国のことに取り組むべきだ。中米両国は最終的に戦略的なバランスを見出すだろう」


汪婉氏による特別記念演説(写真は主催者から提供)

 

 汪婉・駐日本中国大使館参事官(程永華前大使の夫人)は、「回顧と展望:中日関係は新時代に入れるか」と題した特別記念演説を行った。汪氏は長年に渡り中日関係の紆余曲折を経験し、これを見守ってきた。汪氏は、中日関係の改善には多くの要因があるが、その内在的な発展が歴史のロジックに合致することが重要との観点を示した。新時代の中日関係で重要になるのは、政治的な相互信頼の強化、経済貿易協力の拡大、国民感情の改善、敏感な問題のコントロールだという。

 

 国内の約100の大学及び科学研究部門から約130人の代表者が年次総会に出席した。

 

 「中国網日本語版(チャイナネット)」 2019年6月17日