japanese.china.org.cn |31. 12. 2019

(43)新たなスタートラインに立ち、中日韓協力のアップグレード版を創る

タグ: 中日韓協力20周年

    今年は中日韓協力20周年です。今月24日に成都市で開かれた第8回中日韓首脳会議は、新たなスタートラインに立ち、未来の協力の方針を共に検討しました。会議後には「中日韓協力の今後10年の展望」が発表されました。

 

 この20年を振り返ると、中日韓の協力は多くの成果を手にしました。3カ国間の貿易額は昨年7200億ドルにのぼり、20年前より約4.5倍増加しました。3カ国の経済規模が世界に占める割合は17%から4分の1弱に上昇し、人員往来は延べ3000万人以上にのぼりました。3カ国の協力体制が日増しに改善され、当初の朝食会から首脳会議を軸とし、閣僚級会議及び実務レベルを支柱とする全面的な協力の構造に発展しました。地域及び世界の発展促進に対して重要な力を発揮しました。

 

 今回の中日韓首脳会議は、3カ国が共に未来を見据える積極的な姿勢を示しました。新時代の要求に基づき、3カ国は共同の利益をさらに拡大し、より広範な協力分野、より新しい協力モデルを模索します。相互間の産業チェーンの深い融合を促進し、より多くの協力成長源を育成します。これには例えば科学技術イノベーション、ヘルスケア・養老、環境保護、人文交流、地域相互接続、インフラ整備などの協力の拡大・深化が含まれます。中国の巨大な市場と全面的な開放の新構造は、中日韓に新たな協力の空間とチャンスをもたらします。今回の会議の開催地となった成都は、歴史と文化を持つ有名都市、西南地区のイノベーション・開放の窓口としての地位を兼ね備えており、また中日韓の文化交流及び経済貿易協力の一つの縮図でもあります。中国市場の奥行き、未来の中日韓協力の潜在力を反映しています。

 

 国際・地域情勢に深い変化が生じ、不確実性が目に見えて増加し、保護貿易主義が台頭し、世界経済が低迷のリスクに直面しています。その状況下、発展が相対的に見て緩慢な東アジアの経済一体化に積極的な動向が見られることに注意が必要です。今年の東アジア地域包括的経済連携(RCEP)の進展を踏まえた上で、中日韓はRCEPの早期署名を推進し、中日韓自由貿易協定(FTA)の交渉を加速します。3カ国はさらに各自の優位性を発揮し、「中日韓+X」の協力推進に取り組み、3カ国の協力の利益をより多くの地域に届けます。これは3カ国が自由貿易及び多国間主義の維持に取り組み、開放型世界経済を構築することを意味します。

 

 未来を展望すると、中日韓の協力は一部の問題と課題にも直面しています。3カ国は全体及び長期の利益を着眼点とし、相互尊重・信頼、互恵・ウィンウィン、相互学習・参照の原則に基づき対話と協議を強化し、歴史や領土などの敏感な問題を適切に処理する必要があります。大同につき小異を残し、外部からの干渉を排除し、豊富で多様な人文交流により民意の基盤を固め、より深いレベルの実務協力により各自の持続可能な発展を実現するべきです。これにより国民の幸福、地域と世界の安定・繁栄を促進するべきです。(徐梅 中国社会科学院日本研究所研究員)


「中国網日本語版(チャイナネット)」2019年12月31日



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