新型コロナウイルスによる感染が各国で拡大している。日本、韓国、イランなどでは感染者が増加を続けている。
数週間前までは様々な形で中国を支援してきた日本や韓国。支援物資に書かれた「山川異域、風月同天(山川域を異にすれども、風月は天を同じとす)」や「豈曰無衣、与子同裳(豈に衣無しと曰はんや 子と裳を同うせん)」といったメッセージは中国の人々の感動を呼んだ。
ところが今、大きな変化が起きている。各国での感染拡大を受け、韓国、日本、イランなど感染が深刻な国に中国から積極的に支援の手を差し伸べているのだ。それに対し、各国のネットユーザーから感謝のコメントが殺到している。
韓国:雨降って地固まる
韓国中央防疫対策本部は2日、1日24時の時点で、韓国の新型ウイルス感染者数は累計4212人、死者は22人になったと発表した。
在韓国中国大使館の邢海明大使は「中韓両国は苦楽を共にし、支え合って新型コロナウイルスと闘おう。中国の国民は困難な時に韓国の人々が援助の手を差し伸べてくれたことを永遠に忘れない。韓国の困難は我々の困難。中国大使館は微力を尽くして韓国の人々、大邱の人々を手助けする」と述べた。
それに対し、韓国紙「中央日報」は「韓国には『雨降って地固まる』という言葉がある。新型コロナウイルスとの闘いにおいて我々は協力し合うパートナーだ」と中国への感謝を伝えた。
日本:「青山一道、風雨同担」(青山一道なれば、同じく風雨を担う)
現地時間2日10時30分の時点で、日本の新型ウイルス感染者数は累計962人、死者は12人となった。
在日本中国大使館は、日本は新型コロナウイルス感染症対策の重要な時期を迎えているとし、中国もまだ新型コロナウイルスと闘っているが、できる限り日本への支援とサポートを提供したいと発表した。
中国は先日、ウイルスの検査キットを日本に提供したばかり。中国政府はさらに防護服5000枚とマスク10万枚を数回に分けて寄贈する。すでに2月27日と28日に第一便と第二便が東京に到着したという。中国各地の省や市、企業、個人も日本の人々を元気づけようと、募金活動や物資支援に積極的に動いている。
東京の街頭で日本人にマスクを配る中国人女性の動画がネット上で話題を呼んでいる。動画では、着ぐるみ姿の彼女が「武漢からの恩返し」と日本語で書かれた段ボール箱を抱え、マスクを次々と取り出しては道行く人々に無料で配っている。両手でマスクを受け取り、中国語で彼女に「謝謝(シェシェ)」や「加油(ジャーヨー)」という人も。
在日本中国大使館のHPには多くのネットユーザーからメッセージが寄せられ、中国語で感謝の気持ちを伝えるコメントもあった。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2020年3月5日