中日両国>
japanese.china.org.cn |14. 09. 2020

日本の市民団体が戦争経験者の証言集を出版 731部隊の罪証を記録

タグ: 市民団体 731部隊 証言

 鴨川市の市民団体が刊行した『鴨川の戦争とくらし 50人の証言』は日本の第二次世界大戦に参加した人たちに証言を記録している。同団体は「聞き取りができるのは今がぎりぎり」と考え、戦後70年にあたる5年前に関連の調査を開始した。証言集は多くの貴重で重要な証言をまとめ、元731部隊隊員が捕虜の遺体処理について「灰にし、粉になった遺骨はまいていた」と証言したなどの内容を盛り込んでいる。

 

 日本の『千葉日報』の13日の記事によると、同証言集を監修した篠田隆氏は今年75歳で、市民団体「戦争を語り、伝える会 in 鴨川」の会員。彼は、戦争が庶民の生活にどのような影響を与えたかを記録したいと話した。出版に向け、彼はアンケート調査や訪問などを通し、関係者から当時の飲食、服装、学校などの日常生活を聞いた。

 

 篠田氏は多くの貴重な証言を集めた。終戦時に12歳だったある人物は、「当時は空腹でお手玉に入れた大豆を食べ、絵の具までなめた」と話した。8歳だったある人物は「姉のランドセルに機銃掃射の弾が当たった」と話した。

 

 別の元731部隊隊員は、当時の「偽満州国」で細菌兵器の研究開発を担当し、「地下の監獄みたいなところに中国人やアメリカ人がいた」と証言した。当時はノミを捕虜の体において実験し、死亡した捕虜を火葬場のようなところでまとめて灰にし、粉になった遺骨はまいていたという。


 これらの証言の提供者のうち、少なくとも5人が出版前に亡くなった。篠田氏は、「本人に直接手渡すことができず、非常に悔しい。我々が話を聞いた人たちは十分に役目を果たした。1人でも多くの人にこの証言集を広めてもらいたい」と話した。

 

 「中国網日本語版(チャイナネット)」2020年9月14日