​中国のサッカーが日本に学ぶべきことは?

中国網日本語版  |  2022-12-05

​中国のサッカーが日本に学ぶべきことは?。

タグ:サッカー カタール W杯 

発信時間:2022-12-05 13:10:47 | チャイナネット | 編集者にメールを送る

 北京時間2日早朝、カタールW杯グループEの最終戦で、数十年の歴史で初のどんでん返しが起きた。試合終了のホイッスルが鳴り、コート上で最も興奮していたのは日本代表の選手と監督だった。テレビの前に座っていた視聴者は日本のサッカーへの見方を速やかに調整した。奇跡を起こした日本代表と奇跡を目撃した視聴者は、目の前で起きているすべてがサッカーの歴史に残る価値があることを信じた。(筆者・汪大昭 人民日報社高級記者)

 

 日本代表が世界のサッカー界を驚かせる好成績を収められた理由は?

 

 日本人はサッカーの特殊な才能を持っているわけではなく、社会的な基礎と伝統も不足している。日本代表はかつてアジアの競争の中で活躍できず、中国の学生だった。ところが日本人が学習に長け、教育を重視し、規範的に物事に取り組むことは周知の通りだ。目標を打ち立て道筋をつければ、彼らの意志が揺らぐことはほとんどない。中国代表は発展方法と技術路線が朝三暮四で、あれこれ選んでいるうちに時間を浪費し、日本に追い抜かれた。

 

 日本のサッカーは今回の飛躍の基礎を固め、持続的に発展できるか?

 

 客観的に言えば、日本のサッカーは今回は大きく飛躍した。ところが80年代中盤からサッカーの発展に取り組み始めてから現在までの長期に渡る日本の努力は、初歩的に奏効し、自信を深め、大胆にチャレンジし、安定しつつ前進を求める段階にある。競技レベルでは、従来の社会人サッカーからプロリーグに変化した。社会レベルでは、青少年の広範な参加と組織的な大会が、サッカーというスポーツの文化・教育機能を発揮した。毎年の高校サッカー選手権大会は数万人の観客を集め、テレビでも中継される。日本サッカー協会の中長期発展計画はシンプルかつ明瞭で、優勝第一主義で目先の成功や利益を得ようと焦り、人材の成長に影響を及ぼすことはない。W杯リーグ戦1位通過は一夜の飛躍ではなく、徐々に段階を踏まえここまで到達したのだ。

 

 日本のサッカーの進歩は他国の参考になるか?

 

 その他の多くの国と同様、日本のサッカーは業界内外からの影響を受けている。アジアのサッカーが全体的に遅れており、参考になる成熟した経験が見つからない。日本と中国は二十数年前に、市場化されたサッカーリーグとプロ化をほぼ同時に始めた。一部の選手の年俸が急激に上がり、一部の在校中の学生が勉強をせずサッカーに明け暮れるといった現象が直ちに生じた。日本サッカー協会、Jリーグ、文部省は各自の職責を担い、プロサッカーが健全に発展できるよう協力した。中国のサッカーは近年、金銭の悪影響を抑制するため取り組み、日本のサッカーは徐々にリーグ構造を変えクラブ数を増やした。中国のクラブと「国家」の名を冠するクラブは外国人監督を招聘し、日本は若い自国の監督を起用している。中国のサッカーの汚職撲滅の矛先は中国代表の監督という重要なポストに向けられているが、日本は2050年にW杯で優勝するというサッカーの夢に向かい努力している。

 

 サッカーは人を教育し、鍛え、文化的生活を豊かにするためのものであり、サッカー界はビジネスの場ではない。アジアのサッカーは急速に発展し、経済・社会の進歩の需要に適応し、40数億人の精神文化への憧れを満たす必要がある。日本のサッカーの模索には積極的な意義がある。日本のサッカーは以前、長期的に中国を師とし、中国人コーチを招聘し、中国に学んでいた。今や青は藍より出でて藍より青しで、日本がアジアのサッカー界の先頭に立った。中国のサッカーが再び奮起するためには、サッカーというスポーツの法則にしっかり従い発展計画を作成・実施し、サッカーの本質と機能に回帰し、全社会で(特に青少年の間で)健全なサッカー文化の基礎を築くべきだ。これに関して、中国のサッカーは以前よりも優れた条件を備えている。


「中国網日本語版(チャイナネット)」2022年12月5日


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