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義烏:鶏の毛から始まった「世界のスーパー」
発信時間: 2008-10-29 | チャイナネット

 

「アメで鶏の毛と換える」時代の写真(1970年代撮影)

 

 

 

義烏商業貿易城の一角(2008年10月撮影)

 

浙江省中部にある義烏は30年前、人口が多い割りに資源に恵まれない、貧しい県の一つにすぎなかった。この地には「アメで鶏の毛に換える」という言葉が残っているように、古くから商売の伝統があり、義烏の人たちの生計をたてる手段でもあった。

 

農閑期にはアメを入れた籠を背負って、浙江省やその周辺の都市や農村を回り、鶏の毛や練り歯磨きが入った容器などをアメと交換した。そして集めた鶏の毛は畑の肥料に用いたり、はたきを作って購買販売協同組合に売ったりし、練り歯磨きの容器はリサイクル用に売った。

 

改革開放後、商品経済が一部の地域で活発になり始め、手製の製品や農産物などを市場で売ることができるようになった。しかし商品を遠くの場所に運んで売ることや、露天の屋台での販売は相変わらず許可されなかった。

 

この時期、義烏の人たちの中にも、「アメで鶏の毛に換える」ような商売に満足できず、日用品の販売をひそかに手がける人が現れた。5人の子どもを持つ馮愛倩さんも、1980年から地面に商品を並べて売っていた一人だ。

 

しかし商売中に何度も商品を押収されていた馮さんは、1982年5月のある日、勇気を出して当時の県の謝高華党委員会書記に陳情に行き、半日の口論の末、とうとう「取り締まらないから商売を続けてもいい」という謝書記の承諾を得た。

 

1982年8月、義烏の党委員会や政府は、度重なる調査や討論を経て、大胆な政策を打ち出した。そして農民の商売や、長距離の貨物輸送、市場の開放などを許可し、その後まもなくして、粗末ながらも義烏に最初の日用品市場が誕生した。

 

義烏県は1984年に、さらに商業で県を発展させるという戦略を明確に打ち出した。それから約20年、この市場は何度か場所を変え規模も拡大しながら、近代的で国際的な商業モールに成長した。そして今では、日用品の全国流通センター、世界各国の購買基地になっている。

 

2005年に国連、世界銀行、モルガン・スタンレーは義烏市場を、「世界最大の日用品卸売り市場」と評し、義烏は「世界のスーパー」の地位を得た。商務部は2006年10月から世界に向けて、「義烏・中国日用品指数」を定期的に発表し始め、これは世界の日用品の生産や貿易価格の変動を示すものになっている。

 

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