最近、中国全国各地のネットユーザーが、自分のお父さん・お母さん・親戚のおじさんおばさん、さらにはおじいさん・おばあさんが日ごろ使っているメッセンジャー「QQ」のスタンプを取り上げて1冊のアルバムにまとめてアップロードしている。アルバムの内容は、随時更新されている。アルバムを覗いてみると、中高年世代の強烈なインパクトが満ち満ちている。ネットユーザーは、「シニア世代が使うスタンプって、こんな風なんだ！」「わざと笑いを取りに行くどころか、そのままで笑える。最後まで見ると、ほのぼの温かい、恋しい気持ちになる」と感想を漏らしている。揚子晩報が伝えた。

　今や1990年代生まれや2000年代生まれの時代と言われるが、お茶目なシニアは、時代の潮流に取り残されまいと、スタンプやアニメーション画像を駆使して「萌え」をアピールして、全く弱みを見せようとしない。彼らはQQにサインインし、ブログを見て回ったり、オンラインのトランプゲームをして遊んだり、ほかの人とビデオチャットをしたり、ブログの記事を転載したりなど、ネットワークの世界を心ゆくまで楽しむ。人々は、中高年世代のスタンプを集めたアルバムを見て、若者世代が、自分達にはとうてい及びもつかないほど彼らがネットワーク生活を楽しんでいる現実を理解する。

　PCの画面に、「晩上好（こんばんは）！」の3文字が回転しながら現れる。キラキラ光る文字と同時に、お月さまに座った小人アニメも登場する。お父さん・お母さん世代の中には、QQチャットを始める時に、スタンプ付きであいさつする、あるいは大きな花束を贈るのを好む人がいる。「こんにちは」であれ「またね」であれ、ほかのどんな言葉であれ、スタンプやユニークなアニメーション画像により、それらの言葉に華やかさが加わる。

　ネットユーザー「三江小渡」さんはこれらのスタンプの特徴や雰囲気について、クリップアーやベクトル図がほとんどと指摘。文字の書体は、芸術的効果の高い楷書体、宋体、黒体が使われているほか、画像には、「友情は永遠に不変」「世界の中心で愛を叫ぶ」「平平凡凡こそ真実」などエネルギーに満ちた言葉を示す深い意味が込められている。

　あるネットユーザーは、父親とのQQチャットについて、「私はお父さんといつもQQでチャットします。チャットを終えてバイバイする時には、いつもこのスタンプが出てきます」と話した。また、「花無多」さんは、「取引先の40代の人も同じようなスタンプを使います。趣味が似ていますね」とコメントした。ネットユーザーの多くは、最初は笑っているが、最後には温かな気持ちになるという。PCの向こう側にいる人の姿が見えるような気がして、いつの間にか家族や友だちを懐かしく思うような気持ちが芽生えるのだ。

　「人民網日本語版」2013年7月10日