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japanese.china.org.cn | 21. 03. 2014

ハイチ・ポルトープランス精神病院の実情

タグ: 地震,ハイチ,精神病院

 

2010年、マグニチュード7.0の地震がカリブ海の極貧の島国ハイチを襲った。その地震から15日目、世界保健機関(WHO)は現地で22.5万人の死者と、19.6万人の負傷者を確認した。3年経った今は多くの被災者が復興を遂げたものの、震災後の一連の二次災害はハイチの人々に大きな苦痛をもたらした。中でも首都ポルトープランスの被災状況は最も深刻で、復興にも長い時間がかかった。ハイチの人々が負った目に見える傷もさることながら、救助に当たったスタッフは、彼らが負った目に見えない心の傷にも関心を寄せるべきだと訴える。

2013年、イタリアのカメラマンFabio Bucciarelli氏はポルトープランス郊外にあるDefile de Beudet国立精神病院を訪れ、1週間半かけてそこでのすべてをカメラに収めた。彼の写真から人々の目に飛び込んできたのは、現地の劣悪な医療環境であった。同氏は、「病院と聞けば、白い壁に整ったベッドを想像するだろう。しかし、ハイチ唯一の国立精神病院は、『刑務所』を連想させる」と述べている。

この病院のベッド数は150床であるにも関わらず、病人の数はおよそ250人。その多くが重い精神病患者で、柵の中でコンクリートの床に寝転び、まるで囚人のような扱いを受けている。一日が過ぎたとき、ようやく一人の医師を見かけたが、患者と交流を図る看護師などは一人も見かけなかったと同氏は振り返る。情報によると、ハイチの公共衛生部は米週刊誌『TIME』宛てにメールを出し、政府は国の精神衛生分野に資金を投じると表明しているが、解決にはまだ時間がかかりそうだ。

 

「中国網日本語版(チャイナネット)」 2014年3月21日

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