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japanese.china.org.cn | 23. 09. 2014 |
京都の北部には寺や観光スポットが密集している。清水寺、金閣寺、祇園などは、必ず訪れたい場所だ。これらの場所を巡るには丸一日の時間が必要なので、急ぐ人は南部を象徴する伏見稲荷大社を回ることができない。しかし伏見稲荷大社は京都で最も人気のある神社であり、その有名な「千本鳥居」は見る者の心に深い印象を残すだろう。
伏見稲荷大社の人気の秘密は、人々の生活と密接に関わる、宇迦之御魂神などの「稲荷神」のご利益だ。古代の農業社会の日本は、主に五穀豊穣を願った。その後社会の発展に伴い、稲荷神の職責はすべての商業活動への加護に広がった。言い換えるならば、そのご利益は中国人に馴染みの深い財神爺と同じようなものだ。どの国でも、ご利益を持つ神は格別重視されることだろう。伏見稲荷大社は、日本に4万社以上ある稲荷神社の総本宮で、その地位と影響力は「官幣大社」に列せられる神社の中でも特別で、多くの参拝客を集めても不思議ではない。
伏見稲荷大社の山門には、前屈みの狐の像がある。狐は黄金色の稲穂を加えており、愉快な姿をしている。狐は伏見稲荷大社のあちこちに見られるキャラクターで、特に神棚に多く見られる。しかし神棚の中央に据えられることはなく、守護神のように端の方に据えられている。狐は神社に祀られている神ではなく、稲荷神が人の世に送った使者である。人々がこの説を受け入れるのは、農業社会において狐が鼠を追い払う役目を担ったためだろう。
狐の他に、伏見稲荷大社は千本鳥居が有名だ。神道を信仰しない人のうち、8-9割はこの驚くべき風景を見るため伏見稲荷大社を見学する。鳥居はどれほど小さな神社にも設置されているが、伏見稲荷大社の鳥居の密集度は日本一で、山登りの一歩目からそれを感じることができる。参道は紅色の鳥居に覆われている。最初の方は鳥居が大きく、比較的まばらだ。
参道の全体に途絶えることなく鳥居が設置されているが、これは代表的な景観ではない。さらに登ると分かれ道があり、どちらの道も人の身長と同じ高さの小ぶりの鳥居に覆われており、体を横にして出るスペースもないほど密接している。山道全体が温かなオレンジ色のトンネルになっている。ここが神社で最も有名な、千本鳥居だ。どちらの道も奥社奉拝所という同じ場所につながっているのだが、参拝客の歩き方を見ると、左が上り道、右が下り道のようだ。
奥社奉拝所からさらに登ると、山腹の池に到着する。ここの主要建築物は、熊鷹社と呼ばれている。ここからは、鳥居が実際に何を示しているかを見て取れる。ここの鳥居の価格は、この山道を横に貫く千本鳥居と同じ大型鳥居、神棚に置かれる小型鳥居によって大きく2つに別れる。大型鳥居の最も小さな5号サイズの価格は17万5000円だ。途中にあった鳥居がどのサイズかは分からないが、おそらく7号もしくは8号の中型であるから、価格は50万円に上るはずだ。最大の10号の価格は、130万円に上る。見たところ、多くの財閥と大企業が稲荷山に4メートル以上の大型鳥居を設置しており、130万円の高給商品を買おうとする人も少なくないようだ。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2014年9月23日
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