イラン南西部のバンダルマズハーで7月31日、熱指数が摂氏74度に急上昇した。これは大気の気温と相対湿度から計算される指数で、観測史上稀に見る数値を記録した。
英国メディアは、イランは「灼熱」に新たな意義を与えたと報じた。
稀に見る高温
クゼスタン州の港湾都市バンダルマズハーで7月31日、観測史上稀に見る摂氏74度が記録された。現地の実際の気温は46度に達した。
米国の気象学者は、「これは私が観測した最も不可思議な気温であり、世界で最も極端な気温の一つである」と述べた。
しかし歴史的には、さらに高い熱指数が記録されたことがある。2003年7月8日、サウジアラビアのダーランで摂氏81度という世界記録が誕生した。
熱波に覆われる
中東の上空は巨大な熱波に覆われている。イラン、イラク、クウェート、サウジアラビアなどの国が、火炙りの状態となっている。
気象学者によると、常に気温が高い中東の基準から見ても、今回の高温は極めて稀であるという。
イラク政府は7月30日、4日間の連休を宣言し、直射日光を避け水分を頻繁に補給するよう呼びかけた。しかしイラクでは停電や断水がよくあり、酷暑が過ごしにくくなっている。イラク南部のバスラの市民は7月上旬、頻繁な停電に抗議した。
サウジアラビア、カタール、アラブ首長国連邦などの湾岸諸国はこの稀に見る高温を受け、労働者に十分に昼休みさせるよう経営者に指示した。しかしながら一部の路線バスにはエアコンが取り付けられておらず、出勤中に熱中症で倒れた労働者が現れる。フィリピン国籍の労働者は先週、ドバイで熱中症にかかり死亡した。
湾岸諸国のうち、クウェートが最も「ホット」な場所となっている。首都クウェート市では、今後数日に渡り気温が摂氏48度に上昇すると予想されている。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2015年8月3日