米国のピーターソン国際経済研究所(PIIE)はこのほど、2014年の韓国の富豪(資産が10億ドル以上)のうち71.4%が、「世襲」により財産を得た人であることを明らかにした。韓国聯合ニュースが14日付けで伝えた。
PIIEは1996年から2015年のフォーブスの億万長者リストを分析。それによると、世界の富豪のうち「世襲富豪」の比率は30.4%だったのに対し、韓国ではその2倍以上の多さだった。ある専門家は、韓国で世襲富豪が多く、創業富豪が少ない理由として、財閥中心の経済構造や資本市場の未成熟さ、安定的職業の高人気などを挙げている。
韓国と比べて、中国では世襲富豪の比率はわずか2%。日本が18.5%、ヨーロッパで35.8%だった。韓国より世襲富豪の比率の高い国は、クウェート・フィンランド・デンマーク・アラブ首長国連邦の4カ国だけだった。
PIIEは世界の富豪をその財源から「世襲富豪」と「創業富豪」に分類。創業富豪を創業者、会社オーナー、政治家、金融関係者の4つに分けている。韓国の創業富豪のうち、18.5%が創業者、その他の3つがそれぞれ3.7%を占めたとしている。また世界的な傾向として創業富豪の比率が高まり、世襲富豪が減少していると指摘する。
このほかPIIEは2014年の世界の富豪の国別比率も発表。アメリカが30.2%、ヨーロッパが28.4%、東アジアが21.1%(うち、中国が9.2%、韓国と日本が1.6%)だった。1996年当時の韓国人の富豪は7人だったが、2015年に30人までに増加。中国では2005年に2人だったのが2015年には213人にまで急増している。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2016年3月16日