英BBCのウェブサイトは3月22日、史上最も暑かった2016年に続き、2017年も熱波や豪雨などの極端・異常な気象が頻発すると伝えた。温室効果ガスの濃度と海面温度の上昇などによる温暖化の深刻化が主な原因だという。
これは、世界80カ国の気象部門の情報を詳しくまとめた世界気象機関(WMO)の『世界気象状況報告2016』が出した結論である。
報告によると、2016年は史上最も暑い1年だった。1961~1990年の参考値と比べると2016年の気温は0.83度高く、工業時代より約1.1度、史上最も暑かった2015年より0.06度高い。
WMOのペッテリ・ターラス事務局長は、「世界の気温上昇は気候システムで起きるその他の変化と同じだ」と話す。報告は、この一年、大気中の二酸化炭素濃度は過去最高になり、北極の冬季の海氷面積は過去最小になるとしている。
報告によると、世界各地の温暖化の速度は異なり、北極圏は1961~1990年の平均気温より3度上昇したが、地球最北端のノルウェーのスヴァールバル諸島は年平均6.5度上昇した。
また、エルニーニョ現象は極端な気象が頻発する主な要因である。2016年には南アフリカ、東アフリカ、中央アフリカで数回の干ばつが発生し、過去10年で最大級のハリケーン「マシュー」がカリブ海を直撃しハイチの国民339人が死亡するなどの出来事が発生した。
今冬以降、専門家は少なくとも3回、海氷融解につながる熱波などの異常気象を北極で観測。WMOは、「極端・異常」な気象と気候は2017年も続くとしている。
WMOの気候研究プログラムを率いるデービッド・カールソン氏は、「2017年にエルニーニョ現象による大きな出来事が発生することはないが、地球の各地で我々の理解を超える変化が起きている。それらの変化は人間が経験していないことだ」と話した。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2017年3月27日