英紙『フィナンシャル・タイムズ』は8月14日、「中国は米国の鶏の足が好き、これは貿易の優れた方法の1つ」という見出しで、「米国人は年間90億羽の鶏を食べるが、鶏の足は食べない。一方、中国南部の人は『鳳爪』という食べ物を年間30万トン以上輸入する。これは自由貿易の楽園の最高の組み合わせである」と論じた。
この貿易は今年になって実現したもので、加工肉や缶詰または冷凍にして販売する鶏肉である。中国が米国から鶏の足を輸入することに関して、両国は長い道を歩み、米国の食肉産業はようやく中国に加工肉の扉を開くことができた。
鶏の足は米国人にとって価値がなく、高くない。しかし利益が縮小している米国の養鶏業にとって、冷凍の鶏の足を中国に売るのと、国内で直接捨てるのとでは大きな違いがある。長年にわたり、中国市場は鳥インフルエンザなどのウイルスを理由に米国産の食肉輸入を中断し、それにより密輸が横行していた。広東省の美食家にとって大したことではないが、米国の鶏肉加工工場の利益を改善することができる。
米国の鶏肉生産業者は貿易を食肉に集中させる方針で、冷凍肉を中国に送り、調理または缶詰にして米国に送り返すという方法をとっている(輸送・エネルギーコストが低く、中国の人件コストも米国の缶詰業界より低い)。これは一石二鳥のやり方で、中国の食品加工業に雇用を創出でき、米国の産業を中国食肉産業における競争から守ることもできる。業界関係者は、米国が中国の食肉産業に開かれたことにより、中国の食肉産業の成長率は5ポイント上昇すると予想している。
交渉では食品安全規定など、双方の見解にずれがあったが、相互利益をもたらす貿易と考えて理解・妥協し合意に達した。これはまさに素晴らしい貿易方法である。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2017年8月20日