米メディアは9月10日、中国がイギリスとフランスに続き、ガソリン車とディーゼル車の販売停止を検討し始めたと伝えた。中国工業部門は伝統的な燃料車の生産と販売の中止時期を検討しており、電気技術の発展に力を入れるという。
具体的な時期は報道されていないが、中国は自動車メーカーに電気自動車の開発を促すとみられる。販売台数を見ると、中国は世界最大の自動車市場であり、中国の政策の変化は世界の自動車業界に大きな影響を及ぼす。
中国工業情報化部の辛国副斌部長は9日の自動車産業フォーラムで、「工業情報化部は伝統的なエネルギー車の生産・販売停止時期の検討と制定を開始した」と明かした。フランスとイギリスは今年7月、2040年からガソリン車とディーゼル車の販売をやめ、地球温暖化をもたらす環境汚染と二酸化炭素排出を減らすよう努めると発表した。共産党指導者はこれを機に輸入石油の増え続ける需要を抑え、電気自動車という将来性のある分野で、中国をトップに立たせたいと考えている。中国は2016年、米国を超えて世界最大の電気自動車市場になった。電気自動車とハイブリッドカーの販売台数は2015年に50%増の33万6000台に達し、世界需要の40%を占めた。米国の販売台数は15万9620台だった。
辛国斌副部長は天津自動車フォーラムで演説した際、電気自動車政策の詳細に言及しなかったが、中国は新エネルギー車を新たなステージに引き上げる計画だと話した。
中国政府は数十億ドルの研究費とオーナーへの補助金を通して電気自動車の発展を支援したが、現在は財政負担から自動車メーカーの割当制度形成へと移行できる。割当計画を見ると、2018年に各メーカーに割り当てられる電気自動車とハイブリッドカーの生産台数は8%、2019年と2020年は10%と12%になる見通し。目標に達していないメーカーは達成済みのライバル社からポイントを購入することができる。そのほか、中国政府は電気自動車の魅力を高めるため、国営の電力会社に充電所の設置加速を通達した。
各大手自動車メーカーで異なる対応
中国メーカーのBYD汽車有限公司は電池メーカーBYDの子会社で、世界最大の電気自動車メーカーでもある(販売台数)。BYDは中国でハイブリッドカーやSUVを販売し、米国、欧州、ラテンアメリカ、中国で純電気タクシーとバスを販売している。
中国吉利控股集団(ジーリー)傘下のボルボは今年、2019年から中国で電気自動車を生産し、世界での販売を開始すると発表した。
ゼネラルモーターズ、フォルクスワーゲン、日産なども中国の提携会社と合弁会社を設立し、中国で電気自動車を開発すると発表した。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2017年9月12日