しかし、一部の銀行は顔認識での出金に限度額を設けている。招商銀行の場合は1日3000元である。
9月上旬、支付宝はケンタッキー・フライド・チキンのKPROで顔認識による支払いサービスを導入し、「顔認識決済」を正式に商用化させると発表した。この試みは顔認識決済という技術の世界初の商用化となる。
杭州万象城にあるケンタッキー・フライド・チキンのKPROで、記者は「顔認識決済」を体験した。まず自動注文機で食べたいものを選び、支払い画面に入る。「顔認識決済」を選ぶと約1~2秒で顔を認識し、携帯電話番号を入力し決定を押すと支払いが完了する。わずか10秒ほどで、パスワードも必要ない。しかし、初めて使用する場合はまず支付宝のアプリでこの機能の利用手続きを行う必要がある。
多数の顔認識サービス会社が登場
1億元以上の融資獲得
顔認識による現金引き出し、決済、ロック解除のほかに、空港や駅のゲートも顔認識を導入している。また、一部の大学やオフィスビルも顔認識で扉を開けたりカードを通したりしている。顔認識は公安、税務、教育、金融などの分野でも幅広く利用され、将来的に身分証、キャッシュカード、WeChatアカウントなどの関連情報を顔情報とリンクさせておけば、外出時に現金を携帯する必要がなくなり、カードや鍵も必要なくなるかもしれない。
前瞻産業研究院の統計によると、2016年の中国の顔認識業の市場規模は10億元に達し、2021年には51億元に達する見通し。今年7月、商湯科技はシリーズBラウンドで4億1000万ドルを調達したと発表した。また、上海依図科技と北京曠視科技もシリーズCラウンドでそれぞれ3億8000万ドルと1億ドルを調達している。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2017年9月14日