ドイツ紙「ディ・ヴェルト」の報道によると、2017年、世界の高級品業界の販売総額は5%増、1兆2000億ユーロを超えた。うち3分の1が中国人消費者によるものだった。ベインキャピタル及び関連機関が発表した調査結果で明らかになった。
近年、様々な高級ブランドが中国に進出している。彼らは次々に店舗をオープンさせ、電子商取引サービスを始めている。しかし調査によると、中国大陸での高級品消費は全体の7%に過ぎない。つまり中国消費者の高級品購入活動の93%が、海外で行われていることを意味する。いわゆるショッピング旅行だ。
国内で買う高級品は税率が高く、海外での販売価格との差が大きい。さらに偽物が多く、判別もしにくい。そのような客観的要素に加え、海外では衝動的な消費心理が働くことから、中国人消費者は海外旅行の際、しばしば狂ったように高級品を買う。
米国旅行協会のロジャー・ドー会長はかつて、「中国人観光客は歩く財布だ」とからかったことがある。敬意に欠ける言葉とはいえ、確かに彼らの驚くべき購買力は争うことのない事実であり、各国の販売者にとって無視できないものである。
2013年よりイギリス政府は、中国人観光客の誘致に力を入れている。文化・メディア・スポーツ大臣を務めたマリア・ミラー氏は当時、「イギリスを中国人の最も好きな欧州国家の1つにする」とまで言っていた。2014年春、イギリスは「中国を歓迎するプロジェクト」をスタートさせた。2020年までにイギリス経済に11億ポンドの収入が中国人観光客によってもたらされる目算だ。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2018年2月1日