平昌冬季オリンピックの開幕前、日本の某スキー関連企業の責任者は取材に対し、「スキーは中国で人気を呼び、2022年北京冬季オリンピックの影響を受け、政府もスキー人口を増やしたいと考えている。柔らかい粉雪が特徴の日本に多くの中国人が訪れるだろう」と述べた。
北京市や大連市などの大都市に近頃、スキー愛好家によるクラブやサークルが次々とでき、彼らはスキー観光で日本を訪れている。日本で一番人気があるスキー場といえば北海道だが、ほかの地域にも多くの中国人の姿が見られ、中上級クラスのスキーヤーも増えている。中国人にとって、スキーは流行のスポーツではない。東京より寒い地域は多いが、「スキー教室」や「スキー講座」などはない。また、スキーウェアや道具が高く、スキーは今も富裕層やプロがするスポーツというイメージが強い。しかし2015年に北京が冬季オリンピックの開催地に決まってから、状況は急激に変化した。北京市郊外、河北省、東北地方などにスキー場が次々と建設され、経済的に余裕のある富裕層の間でスキーブームが沸き起こった。国内だけでなく、中国のスキーヤーはスイスやカナダ、比較的近い日本などにもスキーをしに訪れるようになっている。
1998年の長野冬季オリンピック後、スキー小売業が次々と倒産、撤退し、日本のスキーブームは衰えていった。総務省の統計によると、日本のスキー人口はピークだった1992年の約1860万人から2013年には770万人に減少。一方、『中国スキー産業白書』によると、2016年の中国のスキー人口は約1500万人で前年比20%増加した。中国政府は2022年の北京冬季オリンピックを目標に、スキー人口を4500万人に増やす計画。隣国に芽生えたビジネスチャンスに目をつけたのか、日本にも14年ぶりにスキー場が新設された。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2018年2月22日