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japanese.china.org.cn |24. 02. 2018

アマゾンCEOの万年時計とは? 千年に1回だけ時間通知

タグ: 万年 時計 巨大



   米テキサス州西部の山奥に、巨大な時計が建設されている。


 時計は高さ500フィート(約152メートル)、50階建てのビルと同じ高さになる予定。多くのパーツがステンレス製で、ベアリングは陶器でできている。


 時計は洞窟内外の温度差で動き、ソーラーシンクロナイザーで誤差を調整する。


 これらは時計を1万年以上使用するためで、この時計は「万年時計(10000 YearClock)」と呼ばれる。


 アマゾンのジェフ・ベゾスCEOは20日にツイッターで、「万年時計」の建設が始まったことを明かした。しかし、完成時期については明かしていない。ベゾス氏は2011年から「万年時計」の建設に投資し、これまでに4200万ドル以上を投資している。


 ベゾス氏は万年時計の公式サイトに、「これは特殊な時計で、人類の遠い未来に対する思考を象徴する。プロジェクト規模は大きく、毎日新しい進展がある」と書き込んだ。動画には、部品が洞窟に運ばれ、作業員が組み立てる様子が映っている。


 「特殊」というのは、時間の単位がこれまでと異なるためである。歯車、振り子、針が時計の基本パーツになるが、最も小さい単位は年で、1年に1マスしか針が進まない。世紀を表す針は100年に一度しか動かず、鳥が出てくるのは1000年に一度だけで、寿命は1万年に及ぶ。


 ベゾス氏は真剣に建設を進めており、1万年後も巨大建築として存在するだろう。


 米国人のダニー・ヒルズ氏は1995年に万年時計の構想を打ち出し、非営利機関Long NowFoundationを設立。その後数十年、彼は設計を研究し、試作も完成させた。2011年、ベゾス氏が投資をし、その構想を現実にした。


 雑誌『Wired』は2011年、「万年時計は山の中に隠れ、観光客は数日かけて徒歩で登山し、巨大な歯車を通らないと中心にたどり着けない」とする文章を掲載した。


 建物には5つの部屋があり、それぞれ1年、10年、100年、1000年、10000年を表す。1周年の記念日になると1年の部屋は設定された日にちになり、10周年も同様である。ベゾス氏は100年より後の部屋の起動については設定せず、後世に任せるとした。


 万年時計の最終目標は観光ではない。設計者は1万年のコンセプトは現在していることが後世に影響すると深く考えさせ、長期的な視点を持たせることができると考える。


 「4000年にこの時計を見たら、昔の人はどうしてこのようなものを建てたのかと不思議に感じるのではないか。時間が流れ、米国が存在せず、人類文明にも様々なことが起きるだろう」とベゾス氏は話す。新しい政府システムができ、誰もこの時計の建設経緯を予想できないかもしれない。


 この構想は『原子力科学者会報』の「世界終末時計」に似ている。「世界終末時計」はカウントダウンする時計で、自分では動かない。『原子力科学者会報』が「核兵器が世界の安全にもたらす不安定要素は増えている」と論じるたびに、人が時計を前に進め、私たちに残された時間は少ないと知らせる。


 万年時計に興味がある人はメールで登録し、数年後に完成した時に見学できる。

 


「中国網日本語版(チャイナネット)」 2018年2月24日


 

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