審査の規制が緩和され、多くの映画が公開を控えているといった要因により、中国の映画興行収入は今年米国を上回り、世界最大の映画市場になる見通しだ。米国の映画興行収入は今年第1四半期に4年ぶりに減少し、中国市場が北米地区を上回っていた。中国の同四半期の映画興行収入は、前年同期比で約40%増の31億7000万ドルに達し、多くのアナリストの予想を上回った。
中国は近年、密かに映画輸入割当量を拡大し、興行収入の減少を防止していた。通常であれば中国は毎年、国内で外国映画34作品の上映を許可しているが、昨年は非公式に37作品まで拡大した。中国の今年の好調な興行成績は、『紅海行動』などの人気によるものだ。この中国国産映画の興行収入は5億7900万ドルにのぼり、あっさりと今年最大の人気作になった。この中国海軍突撃隊員がテロリストを撲滅する愛国戦争映画は、中国が戦争を背景とする作品の審査で規制を緩和している現れだ。
業界関係者のナンシー・ウー氏(音訳)は「中国の興行収入の成長を促していたのは、国内のスクリーン数の増加だった。しかし現在の成長は、豊富な選択肢と作品の質改善によるものとなっている。現代戦争映画のほか、中国の制作会社はこれまで禁止されていたSFや妖怪ものなどに力強く進出している」と話した。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2018年5月30日