世界人口は32年後に98億人に 地球への負担は?

世界人口は32年後に98億人に 地球への負担は?。

タグ:人類 出生率の低下

発信時間:2018-07-16 13:44:26 | チャイナネット | 編集者にメールを送る

 

 米国の物理学サイト「phys.org」が伝えたところによると、人類は現在(もしくは全ての地質史上)の地球上で最も数の多い大型哺乳類であり、「世界人口デー」にあたる7月11日時点で、世界の人口は75~76億人となっている。


 2017年6月、国連経済社会局人口部が発表した人口統計によると、世界の人口は年間約8300万人増加している。世界の人口は2023年に80億人に達し、想定外の出来事が発生しない限り、2050年に98億人、2100年に112億人に達する見通し。


 同報告は233の国と地域の人口データをもとにまとめたもの。世界人口の増加分の半分がインド、ナイジェリア、コンゴ、パキスタン、エチオピア、タンザニア、米国、ウガンダ、インドネシアの9カ国に集中。インドの人口は7年内に中国を上回り、ナイジェリアは2050年に米国を抜いて世界3位の人口大国になると予想。


出生率の低下 高齢化の加速


 2017年に発表された『世界人口予測2017年改定版』は、世界の人口は増加しているが、多くの地域で出生率が低下していると指摘。


 国連経済社会局人口部責任者のジョン・ウィルモス氏は、「2010年から2015年までの世界の女性が生涯に産む子供数(合計特殊出生率)は平均2.5人だが、この数字は地域によって差がある。欧州の出生率は最も低く、女性1人あたりの出生数は1.6人、アフリカの出生率は最も高く、4.7人となっている」と話した。


 2010年から2015年、83カ国の出生率がこの水準を下回り、世界人口の46%を占めた。出生率が低く人口が多い10カ国は中国、米国、ブラジル、ロシア、日本、ベトナム、ドイツ、イラン、タイ、イギリス。


 人口増加の鈍化だけでなく、出生率の低さは高齢化にもつながっている。イギリスの『デイリー・メール』は7月11日、ロイター通信の報道を引用し、60歳以上人口は現在の9億6200万人(世界人口の12.3%)から2050年には倍以上の21億人(世界人口の22%)に、2100年には3倍の31億人に増加する予想だと伝えた。


生態面の脅威が増加


 「phys.org」は、人口の持続的増加は地球に負担をもたらすと論じた。数万年、もしくはそれ以上長い地質時期において、人類は地球の再生不可能な「備蓄」を使用し、水層、氷冠、肥沃な土壌、森林、漁業、海洋などの資源を消耗、汚染してきた。


 世界保健機関の統計によると、世界の水供給量(淡水湖と川を含む)は約9万1000立方メートル。現在、世界で安全な飲用水を確保できない人は21億人、管理された衛生施設を使用できない人は45億人に達する。工業国でも水源が病原体、肥料や殺虫剤、貴金属、フラクチャリング流体などに汚染される可能性がある。


 そのほか、人類による気候変動はこれらの脅威を圧倒し、人口増加はこれらの脅威に拍車をかけている。気候変動に関する政府間パネル(IPCC)は、今世紀の気温上昇幅を2度以内に抑えるには、2050年までに世界の温室効果ガス排出量を40~70%削減し、2100年までにほぼゼロにする必要があるとしている。IPCCは、「世界的に見て、経済と人口増加は引き続き、化石燃料の燃焼で発生する二酸化炭素排出量の増加の最大の要因になる」との見解を示した。


「中国網日本語版(チャイナネット)」 2018年7月16日

 

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